英経済紙が指摘「日本のスポンサー企業は五輪でブランドが傷つかないか恐れている」
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本来は自社に合った先と組んで、相乗効果によるブランドイメージ強化とプロモーションを目的に行われるコブランド戦略ですが、今回は組んだ相手のブランドイメージが想定外に悪くなってしまったため困ったことになっている、ということですね。マーケティング担当者の心持ちを思うと…
ただ、こんな状態にあるとはいえ、オリンピックにはアスリートが努力して人間の限界にぶつかっていく素晴らしさがあるという本質には変わりがないですし、はじまれば、そのことは人の心を打つでしょう。そもそも企業のブランド戦略は企業の理念や進みたい道を消費者との接点で適切に伝えるためのもの。オリンピックの持つ美徳との共鳴があってのスポンサーシップだと思いますから、良い部分は出して行けるのではないかと思います。
マーケティングの一つの仕事として、どんな状況でもその肯定的な場所を見つけ、見合った活路を見出す努力をすることがあると思います。マーケティングコミュニケーションにゼロサムはなく、ここまでは良いがここからは世間の共感が得られなさそうだ。という線を見つけていく仕事でもあります。確かにそのハードルは当初より上がってしまいましたし、効果は想定していたほどは出ない可能性の方が高いとは思うけれど、各社の担当者が良い塩梅を見つけて、せっかくのスポンサーシップをできる限り活かせる切り口を見つけられるように祈っています。“They are waiting to see if the opposition to the Games begins to fall, because if it doesn’t, they are concerned that these Games could actually hurt their brands,”
https://www.ft.com/content/2e8b9ce5-95e0-4114-884b-f05de926ccde五輪スポンサー企業の印象が悪くなったのは、企業PR上マイナスであることは間違いがない。
だからといって、実際の商品販売に悪影響が出るかは疑わしい。スポンサーだからといって、トヨタの車やコカ・コーラの飲み物、NTTドコモの携帯、日本生命の保険などの売上が減ることになるとは思えない。
むしろ、企業のコーポレートガバナンスが、実際には機能していないことが暴露されたことの方が重要だろう。
また、スポーツ全般の印象が悪くなっていることも問題だ。
フェアプレーが価値を持たないスポーツに未来はない。