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NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。いま知りたい注目ニュースを、わかりやすい解説や当事者インタビューなどでお届けする。
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インフラサービス領域(発電システム、公共インフラや産業向けソリューション等)とデバイス領域(パワー半導体、高容量HDD等)で事業展開。医用画像情報システム、偏光板保護フィルムなどで世界シェアが高い。
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<もと>
不正会計事件の時の第三者委員会報告書が触れていなかった、なぜ、東芝がWHに手を出したか、その後、多くの本が、西室さんや西田さんのせいにしたが、まだ残っている真因が明らかになった。当時の状況で、マスコミが多くの関係者に取材でくるはずがない。それを主導して手助けした社内がいる筈だ。そのメリットは、全てを西室さん、西田さんのせいにすること、印象操作。やはり、キーパーソンは、思った通りだ。90年代の東芝、西室さんは、原子力でなく、インターネットやメディアを重視、ソニーをモデルにしていた。また、国際的で、政治や経産省などとは距離を置いていた。一変するのは2005年から。全ては経産省などの要請?でWHに手を出したから(ここで、日立は断った)であり、それゆえ、経産省も義理ができたのだろう。社内にも、経産省の一部にも、それで味をしめた人間がいる。今回、CVCの件で、経産省や革新機構が出資する云々とかマスコミ報道があったがウソだ。そういう、経産省の名を出せば、日の丸の威光で社内も社外も収まると考えている社内の人間もいるのだろう。全て株主ではなく、政府(経産省も、商務情報政策局だけでなく、エネ庁なども含め、色々あり、人事異動もあり)も含め、いろいろなステークホルダーとのバランスだろう。
国家の安全保障に関わる分野をどう守るのかは重要です。ただ、東芝が上場企業である以上、株主の権利を侵害しないことはコーポレートガバナンス上の大前提です。それを経産省と一体になって妨害していたことが分かりました。
(狭義の安全保障だけでなく)「コロナ影響という特殊事情の中では広義の安全保障として、東芝のような社会に大きな大企業が安定して事業を続けられる(特に雇用を維持して)ことは、同時に重大な関心事である」(経産省の局長の発言、調査報告書より)
ファンドの選出した人が東芝の経営に入って、リストラされるということを経産省が心配し、東芝と一体となって株主に干渉していたことが分かります。監督官庁と監督される民間企業の関係は東電が象徴的です。経産省とはずぶずぶで、原発事故前は、東電エース社員が法律のとりまとめに行って与党議員から陳情を受けるという謎構造も生まれていました。
今回、経産省の課長が国家公務員法の守秘義務違反と見られる行為平気で行ってしまうほど、監督官庁と東芝がズブズブの関係にあることが調査報告書を見るとよく分かります。そして逐一「丘の上」こと菅官房長官(当時)に報告されていました。
安全保障で何を民間企業や市場に求めるのか「広義の安全保障」などというあやふやなものが入り込む余地がないよう、経産省のできる範囲の限定化、手続きの明確化が改めて必要ではないでしょうか。外為法は改正が必要だと思います。東芝も「親方日の丸」の意識を変えなければ、いつまでも変われないと思います。これまでの経緯のように、国策とはいえ、政府はお金出してくれないのですから。
東芝の社外取締役が役に立たなかった一方で、調査報告書をとりまとめた弁護士の方々は非常に素晴らしい仕事をされました。調査報告書48p以降が「圧力問題」です。長いため記事ではなるべく短くまとめています。お時間ない方は記事だけでも、お時間ある方は報告書もご覧下さい。
https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20210610_1.pdf?_ga=2.210683036.844611539.1623331965-2102475553.1623331965
当事者は私利私欲のためでも、悪いことをしようとしたわけでもないんでしょうが、「ムラ」を守るために結果的に社会的にアウトなことをやってしまう、という日本的な不祥事(粉飾、隠ぺいなど)のパターンだと感じます
その意味では変わらない日本みたいな内容ですが、一方でこういう事実が外部からの調査依頼でしっかりと明るみに出るようになった、というのは実はすごい変化なんだと思います。こういうニュースがでるとすぐに「昔の日本企業は清廉潔白で志が高かったのに劣化してしまった」としたり顔でコメントする人が出てきますが全く間違いで、過去から日常的に起こっていたものが可視化されるようになってきたということなんだと思います
これまでは有耶無耶で隠せたものを表に出るようになる、と分かれば、同じようなことはさすがに出来なくなるわけで、その意味で今回の件は非常に大きな意味を持つ内容と感じました
経営と株主をメディアが過剰な対立構造として報道するのは賛同し兼ねる点もありますが、ガバナンスにおける「経営と株主の関係性」をあらためて問いながら本来あるべき方向性に向かっていく必要があると思われます。
単に東芝のカルチャーが変わっていない不適切だという問題に留めるのではなく、経営の役割がなんであるのかということを問いただす事例となればと思います。
この構造は何も上場企業だけのことに限りません。会社は設立された時点から経営と株主という2種類のステークホルダーが存在します。経営として株主にどう向き合うのか、経営側の都合だけを過剰に加味し、経営に対して一定の規律を求める株主に対して今回のような不適切な行動までしてしまうと本末転倒です。
アベノミクス以降、国としてガバナンス(企業)とスチュワードシップ(投資家)を強化し、健全な委託と監視の関係を作ろうとしてきた。その変化への評価もある中で、企業と国が協力をして影響を与えようとしたこと自体がガバナンス不全だし、またそのなかでガバナンスを担うべき主体(社外取締役など)が機能していなかったという事実。
もちろん、国にとって大きい企業、まして安全保障などに関わる企業であれば、きれいごとだけではすまない。だからこそ、余計なところでつつかれない防御というか慎重さは極めて重要。
本件が今後どう推移するか分からないが、今回の調査をもって政治も含めた大規模な案件に発展しても不思議はない。逆にそうならなかったとしても、そういう着地の仕方をするために、国内外に対してかなりの信用負債になっていくだろうわけで…
内容に関するコメントはさておき、こうした不祥事?に関する第三者による調査報告書を読むと、いつも少しつらい気持ちになります。
報告書では、経営レベルの人は実名で、そうでない「担当者」レベルの人は匿名で書かれたりします。しかし、社内の人から見たら「あの人だよね」というのはだいたいわかってしまうもので、報告書の中で事実上名指しで批判された担当者はつらいだろうな・・・ということです。
多くの場合、担当者には経済的な見返りがない事案であり、担当者は「会社のため」と思ってやっていることだろうと思います。本件で言えば、官庁の担当の人も「国のため・業界のため」ということで動いているだろうと思います。
もちろん、不祥事の中で時々出てくる、明らかに私腹を肥やすため、保身のため、といったことで暴走してしまう人は論外です。そうではなく、本気で「会社のため」と思っての暴走・・・と。
これは、ひとつの会社の中で長年勤め続けることの弊害だったりすると思います。
・「会社のため」ということが、実は世間一般から見たら許容されない行動であるということに気づかない。
・昔から延々とやっていることを自分もやっているだけで、それが世間では非常識であっても気づかない
私の昔の職場でも「●●(会社名)の常識=世間の非常識」と自虐的に会話してました。
話は飛躍しますが、その意味でも日本的雇用関係は是正が必要で、転職へのハードルが下がる必要がある気がします。外部から世間の常識をもった人材が流入してきますし、転職が怖くなければ、社内で間違ってることが横行していたら「間違っている」とはっきり言えるようになりますしね。
https://blog.bdti.or.jp/2021/06/04/webinar-0802/