156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略
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本日、SmartHRのシリーズDに関する情報が正式に公表されました。
シニフィアンが運用するTHE FUNDでは、一昨年のシリーズCにリードで参加しましたが、本ラウンドでも追加出資の機会をいただきました。
156億円と大規模な調達であり、名だたる海外クロスオーバー投資家が参加しているといった点でもエポックメイキングなラウンドになりました。
過去10年で日本のスタートアップを取り巻く環境が完全に新しい次元に移行したことを、改めて痛感しています。
SmartHRさんとは2016年春、B Dash Campのピッチイベントに審査員として参加した際、ピッチしていらしたのを見たのが最初の出会いです。
当時は今ほどSaaSが盛り上がっていたわけではありませんでしたが、オックスフォード大学のオズボーン准教授が『雇用の未来』という論文でAIによって代替される職業を発表していたことが常に脳裏にあり、日本の特殊な雇用慣行が根付いたバックオフィス業務を効率化することに、大きな事業機会があるのではないかと強く感じていました。
そんな最中にピッチを拝見し「これなんじゃないか!」と感じたことを覚えています。
以来、ここまで大きな事業転換もなく急成長を遂げてきた背景には、社会課題を真芯から捉えたサービスと、それを確実に提供するエグゼキューション力、そして下支えする組織文化があるからこそだと思っていますし、そうした会社の成長過程にご一緒することができ、本当に嬉しく感じています。
株主としてのポジショントーク込みではありますが、2020年代の日本を代表するスタートアップとして、SmartHR社がここからさらなる飛躍を遂げられることを確信しています。SmartHRがシリーズDの資金調達を公表しました。前回ラウンドは2019年8月。そこから爆速で成長を続け、その成長性に海外のクロスオーバー投資家が数多く集まりました。
未上場で評価額1000億円超のいわゆるユニコーンは、B2B SaaSだとSansan以来となります。
ARRも公開し、直近は45億円、成長率は100%超と、他国内B2B SaaSが30-50%程度の中、脅威的と言えます。
今後はM&Aは現時点では考えず、プロダクトを磨き込むとのお話でしたが、HR領域で拡張を狙い競合も増えていくと想定される中で一種の自信の表れにも感じられ、今後の展開が楽しみな企業の一つです。ユニコーン企業となったSmartHR。評価額は1700億円超え・国内2位の評価額となりましたが、今回の調達の背景には海外投資家の存在がありました。
シリーズD調達の背景と成長戦略について、CFOの玉木氏とIRチームの森氏に聞いています。
Sansan, freee, プレイド, ヤプリに続き、海外投資家が国内SaaSに注目する流れが一気に加速しそうです。