人民元、貿易加重ベースで5年ぶり高値 当局は相次ぎ元高けん制
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素直に考えれば、
・2020年に主要国でプラス成長になったのは中国だけであり、経済は他国に比べ堅調。
・財政の悪化幅も他国に比べ小幅(この間、米国の財政状況は大幅に悪化)
といったファンダメンタルズを考えれば、人民元の上昇は不思議ではないように思われます。
人民元の先高観が強い状況では、リザーブなどへの人民元の需要も高まりやすいでしょう。日本円も、アジアにおいて手強い競争通貨が登場していることを真摯に受け止め、使い勝手の向上に努める必要があると思います。
注目のコメント
製造業がリードしてコロナ禍を早期に脱した中国は足元で経常収支の黒字幅を拡大しており、低金利政策を続ける海外と違って10年国債の利回りは3%を超えて魅力的。「当局が行き過ぎた投機をけん制する発言を繰り返している」とのことですが、利回り差を狙った資金の流入、つまり元買いが進んでいるということでしょう。景気の不透明感から元の先安観が強まった2019年までとは様変わりです。
元の先高観が「輸出部門の財務負担を増やす」のは確かですが、日本の製造業が強かった時代、日本は円高を跳ねのけて世界で最も国民の平均所得が高い国の一つになりました。通貨の強さは国の強さという側面があり、世界の工場としての地位を活かして回復の先頭を走る中国の現下の強さを表している側面もありそうです。この優位は果たしていつまで続くのか (・・;