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【超図解】物流をつかさどる、魅惑の「コンテナ」の世界

NewsPicks編集部
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    東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授

    「コンテナ物語」 https://amzn.to/3crMQId は面白いよ。
    1956年,アメリカの陸運業者マルコム・マクリーンは,コスト削減と交通渋滞回避のため運賃の安い沿岸航路に目をつけ,トラックから「箱」だけ切り離して船に載せるアイデアを思いつき実行する.今からすると単純な発想のように思うが,そうは簡単に進まない.昔の映画の波止場のシーンを思い浮かべてみる.馬やクルマや人が絶えまなく騒々しく行き交い,喧噪が絶えない光景.船の荷揚げ荷下ろしの作業は多くの労働力を要する仕事であり,沖仲士と呼ばれるこれらの港湾労働者は体力自慢の荒くれ者が高賃金を稼ぎ出す花形の職種であったのだ.しかしコンテナの登場により,彼らの仕事は消滅の憂き目に合う.コンテナに積み込まれた貨物は,クレーンを使い,わずかの時間で積み下ろしが可能となった.そこに労働力が介在する余地はなく,職を奪われた沖仲仕の組合は抵抗した.また当局も陸上,海上輸送の兼業の禁止を盾に抵抗した.しかし結局,ひとつの職業が消滅した.既得権益を打破することはいつも難しい.マクリーンは類まれなる実行力で困難を乗り越え,次々に船会社を買収,ベトナム戦争では軍事物資の輸送に食い込み,世界最大級の海運業者に飛躍する.しかし,コンテナの将来性を全ての関係者が理解できたわけではなく,それによって港とそれを抱える町の発展に明暗が生じることになった.コンテナは国際標準化され,米国,欧州,日本,韓国,シンガポールなどは巨大なコンテナ専用埠頭を設置し,グローバル経済を支える構成要素となる.
    「コンテナ」は20世紀最大の発明品の1つといわれる.貨物船が接岸すると,停泊時間を短くするために(船舶にとって停船時間は無駄コスト),岸壁にそびえ立つ巨大な「ガントリークレーン」(通称「キリン」)によってコンテナを決められた順番で素早く積み降ろしする.これが現在の貨物船の荷役作業である.また同じコンテナはトレーラー,貨物車,飛行機にも搭載される.


注目のコメント

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    拓殖大学商学部国際ビジネス学科 教授

    本当にわかりやすいですね.皆さんに見てもらいたいです!

    コンテナ化はクルーグマンも”When we think about technology that change the world, we think about glamorous thing like the internet. But if you try to figure out what happened to world trade, there is a strong case to be made that it was container”と言っており,国際貿易とグローバル化の進展に大きく貢献しています.

    字数制限内で補足コメントを.

    コンテナの貿易促進効果には学術論文があり,紹介したことがあります.
    http://www.jpmac.or.jp/img/research/pdf/B201347.pdf

    コンテナ輸送の広がりのより詳細な時系列画像はFRBのエコノミスト,GIsela Ruaのサイトにあります.
    https://giselarua.weebly.com/diffusion-of-containerization.html

    SHIPPING NOWはhttp://www.jpmac.or.jp/relation/shipping.html にあります.

    「TOP10に米企業が無い」理由は買収のためです.昔はAPLとSealandがあったものの,前者は97年NOLに,後者は99年マースクに買収されました.Sealandは『コンテナ物語』に出てくるマクリーンの作った企業です.

    (※Sealandはマースクのブランドとして今も使われています)

    米国には,米国籍船確保目的の補助制度があり,外国企業が米国籍のコンテナ船を保有しています.キャプテンフィリップスに出たマースクの船も米国籍でした.

    なお,JRで中心的に使われるコンテナは5トンコンテナで,日本独自規格です.(JRコンテナについては,https://www.jrfreight.co.jp/service/containerを参照)

    海上コンテナのインターモーダル輸送が良く用いられているのは米国や,中国・ロシアー欧州間になります.参考に出てきた『グローバル・ロジスティックス・ネットワーク』に詳しいです.


  • NewsPicks Graphic Editor

    埠頭で一際目を引く恐竜のようなクレーンと、たまに海で遠くに見かけるコンテナ船。深堀りしてみると、生活に密着しているにも関わらずあまりに知らないことが多く、ますます魅了されました。
    翌日配送が当たり前のような感覚になっている昨今、それを支える物流の要であるコンテナについて改めて学ぶことで、視野がぐんと広がります。“ただの箱”がいかに世界を変えたか、図解でぜひご覧ください。


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    講談社 宣伝統括部担当部長

    コンテナもすごいですが、「モノを運ぶ箱」について読みこませる『コンテナ物語/THE BOX』もすごい本です。
    歴史の教科書のような中身かと思いきや、引き込まれたことを思い出します。
    物流にかかわったことのある人には目から鱗がはがれ落ちるような物語。
    物流に関心がない人にもイノベーションの物語として読めます。
    読んだ後は、海や高速道路で見かけるコンテナが、愛らしく思えます。


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