ECB専務理事、緩和の縮小否定 デジタルユーロ26年にも
日本経済新聞
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デジタルユーロに向けたスケジュール感は、本来はまもなくECBが公表するペーパーで示されることになりますが、本件の担当役員であるPanetta理事は、既に今月14日の欧州議会(経済委員会)のプレゼンでかなり踏み込んだな考え方を示唆しており、その意味では、このインタビューも新たな情報ではありません。
Panetta理事の専門が元々プルーデンス政策であるだけに、支払・決済自体よりも金融システム安定に視点が行くのも自然ですが、ほぼ同時進行しているBOEでも同じくプルーデンスが専門で本テーマを担当しているCunliff理事が同様な視点での議論を行なっていることも興味深く思います。
ただし、双方の議論ともに、金融システム安定の観点で「仲介機関」を銀行に限るとは言っていない点に注意する必要があります。競争とイノベーションの観点では、異業種からの参入も必要であることを認識した上で、適切な監督や規制はどうするかという考え方に立っています。
注目のコメント
CBDCに関しては、立場によりポジとネガが明瞭に分かれますが、中銀という金融システムの番人が慎重に検討を行うこと自体、極めて当然のスタンスだと私は考えます。
特にファイアーウォールの件については、速さよりも強度が寛容であり、やりながら整備するような悠長なスタンスでは、やはり難しいのではないでしょうか。最近ユーロが実効ベースでまた強含んできたので、ますます縮小とは言えなくなったように思います。なお、四半期ごとのPEPP見直しというやり方は私は悪手だと思うので朝令暮改と言われても早く止めた方が良い気がします。