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稼いだ資本を会社がどう使うかは4パターン。
1)高利回りの投資案件がないのにため込む
2)高利回りの投資案件が足りないから、株主還元する
3)高利回りの投資案件が十分あり、稼いだ資本を使い切る
4)高利回りの投資案件が潤沢で、稼いだ資本以上にある
投資家にとっては1がワーストで4がベスト。日本ではもともと1の会社が多すぎて、あたかも2をやることが絶対的に良いことであるかのように勘違いされているフシがありますが、もともと2をやっている会社が2をやり続けても、特段よいことはありません。
もちろん1に戻るよりはマシなので、「株主還元があってよかった」は、その文脈で語られるフレーズです。
「これまでIP/DTC、テクノロジー、そして、ソニー、すなわち自己株式取得という優先順位で戦略投資を行ってきました。」と書いてあるところ、自己株買いを自社への投資と呼べるのは、あくまで自社の株価が不当に安すぎるときに行う場合。そのときは自己株買いそのものが「高利回り」を叩き出すからです。
ところで個人的にはSony's Purposeはもっと上から目線で攻めてほしかった。。なんだか市場におもねっているというか、「あなたに近づき」とか「世界を感動で満たす」とか言葉にしないほうがカッコいいのになと。モーションロゴの最後に出てくる地球の絵はいかにもソニーっぽくていいなと思うけど。
稼いだ金を使いきれないのは「成長サイクルの末期」です。子供の頃から、大のソニーファン。
競争優位性の維持拡大、社会課題の解決に向けて当然テクノジーへの投資はコミットしていくわけですが(CMOSや半導体含め)、それ以上にIP/DTCの優先度が高いというのが最大のメッセージになるのでしょうか。
ソニーも投資を継続していますしM&A合戦にも参加していますが、映像・音楽等のコンテンツ獲得競争はますます激化しますし、自社でのコンテンツ投資も強化していくいうことでしょう。加えて、D2Cは最大の勝負所であるデジタル配信、こちらはPS5を含めてコアとして強化してくという戦略に沿ったメッセージになると思います。
加えて、過去最高利益を出しているソニーですから、「投資家のことは忘れていませんよ、自社株買いもちゃんと検討しますよ。でも成長投資よりは優先度は下ですけどね」というバランスになるのかなとお見受けしました。
とはいえNFLX、YouTube、SNSと消費者を取り合う方向に進むよりも、クリエーターに寄り添う展開を志向するほうが強みを生かせ理にかなうと思います。
ところで金融はどうするのか。。。
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/IR/library/presen/strategy/pdf/2021/speech_J.pdf
②みると、コメントは控えてただ一般論として半導体調達が安定的にできるかは重要と答えている。
②でのコメントの転載だが、構想を真とすれば、何をやるのか。ソニーが自社で手掛けるのはイメージセンサー。でもそこは虎の子だしTSMCと一緒にやるとすればどうしてだろう?そして家電にはそれ以外の半導体は色々使われるが、それであればTSMCがあえてソニーとJVにしてこれだけ大規模な投資をするのはどうしてだろうか?
①https://newspicks.com/news/5878794
②https://newspicks.com/news/5879094
コンテンツビジネスの好調さが目立ってるようだけど、やはりセンサー技術での強みがあることが大きいと思う。
コンテンツビジネスって波が絶対にあるけど、強い技術力は安定的な収益をもたらしてくれるので。
いかにしてその柱となるビジネスを作るのかがやっぱりデカいと強く思います。
これからの投資はテクノロジーやオープンイノベーション、スマートシティや様々な新しい要素と企業の投資判断基準も欧米を中心に変化していくので慎重な事業ポートフォリオの構築に基づき、一手一手が各社気になりますし、参考にしたく思います。