主要企業4割、脱炭素目標 ソニーは調達先にも要請
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本日の日経一面トップ記事です。
なぜ大手企業が次々に脱炭素目標を掲げるのか。
記事では簡単に「投資家の圧力」とされていますが、具体的なものの一つが下記記事で紹介されている「CA100+(Climate Action100+)」によるものです。
https://moneyworld.jp/news/05_00036137_news
この「投資家グループ」には世界最大の運用会社ブラックロックや、カリフォルニア州年金基金、さらには世界最大の年金基金であるGPIF(日本)など多数を含んでおり、合計資金量は54兆ドルという途方もない規模。もちろん多くの企業にとっての大株主にあたります。
彼らが温室効果ガス排出量の多い企業に対し、製造から利用まで、原料・部品レベルまで含めたカーボンニュートラル達成に向けた目標設定を求めています。
進捗がおぼつかない企業には株主総会で反対意見を投じられるわけで、企業にとって抜き差しならない状況になっています。もちろん、日本企業だけでなく、世界中のCO2排出企業が同様の状態に置かれているわけですが。
この流れは、私が向き合う転職市場でも大きなうねりとなりつつあり、日々変化スピードの速さに驚かされています。
注目のコメント
カーボンゼロ。生態系の頂点にいる会社が調達先にも求めるようになってくると、フェーズが変わりますよね
ちゃんと取り組まないことによるネガティブを避けるという意味で、マイナスをゼロにするということが、企業が直面してる3つの市場で起こってます
・製品サービス=消費者、企業はちゃんとやらない会社の製品サービスは買わない
・資本市場=金融機関はちゃんとやらない会社には投資しない、貸さない
・人材市場=働き手はちゃんとやらない会社では働きたくない
というのを如何に避けるかが第1段階ですね
更にゼロをプラスにして強みにするまで突き抜けると、ちゃんと取り組んでるからこそ買う、貸す・投資をするし、働きたい、というのが第2段階。どのくらいの会社がそこまで目指すか、ですねscope3のLCA即ちサプライチェーン排出量の削減は、業種による難易度が全く違います。
そしてLCAの基準から調達先を選定するという流れでは無く、旧来の取引先は嫌が上でも対応する方向に持っていくためのPR活動でも有るでしょうね。
本来は国がインフラとして面倒を見るべき領域だと思いますが、仕方なく排出権を買ったりと対処療法で当面は凌がざるを得ません。
この国のかたちとして、ものづくりを本気で続けるのかを試されているとも言え、グリーンウォッシュこそグリーンピースや自警団に見回って欲しいところ。
ビジネスチャンスと捉えて動いているところは、下請けイヂメを意図しなくてもすることに、evilな片棒を担いでいることを少しでも自覚していて欲しい。
言うだけなら誰でも言えますが、そうしたメーカーの製品を買ってしまっている消費者も暮らしの手帖の精神で見定めたいですね。食品を買う時に、原材料を確認したりカロリーだけでなくPFCバランスを確認する人は、増え続けている印象があります。
きっかけとなったのが何かわかりませんが、人生100年時代と言う言葉が浸透して、健康寿命に対する意識の広がりがそうさせているのでしょうか。
カーボンニュートラルの目標が定まった今、物を買うときに、その物がどれだけの環境負荷を生んだかについて、消費者がきちんと確認するフェーズが、次に来る様に思います。何がきっかけでそう言った人が増えるのか、何が行動や意識を変容させるのか大変興味があり、注目していきたいです。