【全訳付き】「TikTokの創業者」はなぜ電撃退任したのか？
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なぜ上場を凍結したのか、その直前に政府当局に呼び出され規制遵守につき指導された件、あれだけ世界を騒がせたトランプ政権からのハラスメント、インドからの永久追放、等々の想像しうる外的要因にも触れて頂きたかった。
人の去就の理由というものは本人のみぞ知る、複雑な心理風景が、時に本人すら言語化できない場合もある。
がしかしファクトとして、世界最大のユニコーン企業で、既に中国ビッグテックの一角をなすその創業社長というポジションというものが、いかに強大な力でもって今後成し遂げられる可能性の無限大なことか、したがってその座にしがみ付きこそすれあっさり離れるというのは異常なことで、古今東西の起業家史においてほぼ皆無に近い。
にもかかわらず、ビンドウドウに続き中国において立て続けにそのような異常事態が起きている。
このところの中国当局と大手企業とのフリクション、もっと言えば世界的なビッグテックに対する政治や民衆からの、敵対的とすら言える一連の対応、それが少なくとも起業家精神に間接的に与える影響は無視するほうが難しいと思う。同じ考えを持つ実質CTO創業者は多くいるのではないだろうか。経営を好まず、技術に没頭したい。米中問題の渦中で揉まれたのも神経を擦り減らしたのだろう。恐らく両方できる能力があるものの、単純に好き嫌いが明快。こういう軸で判断できるのは素晴らしいと思う。
40歳前のこのタイミングであれば、再び学び、追いつくことも可能。充分な資金源があるので、あと一つ二つは世に多大なるインパクトを与えるサービスを生み出す可能性がある。ジャック・ドーシーがTwitterから離れ、スクエアも作り出してしまったのと似ているかもしれない。中国にもシリコンバレーと変わらないマインドセットが生まれ始めている証拠だと思う。世界最大のユニコーン・バイトダンスの張一鳴CEOが電撃退任しました。同社の歴史、張氏の人物像、後任で大学の同級生でもある梁汝波氏がどんな人物か、サクッと解説します。
解説のあとに、張氏が退任メッセージの全文日本語訳も付けました。こうした挨拶は「建前」も多いのですが、エンジニア出身の張氏の技術革新にキャッチアップすることへのこだわり、イノベーションに対する考え方、など、これはこれで本音もある気がしたので全訳しました。（もちろん中国の規制のことなどは不満があっても話せないのでそこは割り引いで考える必要があります）
経営トップが機械学習というイノベーションを理解して、そこから生み出せるビジネスの未来像を空想し続けていたからこそ、たった9年間で中国でアリババ、テンセントと渡り合い、バイトダンスとTikTokは世界に羽ばたいたのだということがよく分かります。
経緯や背景をきちんと把握したい方は最初から、
とりあえず起業家の熱いメッセージから読みたい方はINDEX「【全訳】張一鳴CEO退任メッセージ」タップで読めます。
好みに合わせて、ご覧ください。
