5G普及でリチウム金属電池が復権か 次世代エネルギー産業に貢献

コメント

注目のコメント

• Matsunaga Takashi

  バッテリー スペシャリスト

  ・2021年05月17日

  実は全固体にするメリットの1つとして、リチウム金属負極を採用出来るかもしれない点が挙げられます。充放電によるリチウム・デンドライトが生成してしまって電池の寿命が短くなるのを防ぐために「固体」の電解質を使うというもの。
  
  これは昨今喧しい全固体電池ベンチャーのSolid PowerやQuantumscapeがやってることなんですが、実際にはセラミックセパレータで補強したりしてます。
  
  つまりリチウム金属電池は、とっくに復権しているとも言えますね。
  
  そして固体電解質は、液体電解質並に電気を流しやすいイオン伝導度を持つ材料を探索する必要もさることながら、負極にリチウム金属を使ったとしてもデンドライトを抑制する固体電解質（もっと言えば、電解質とリチウム金属の固体電解質界面）を見つけて、いかに強固な界面を形成するかにかかっています。
  
  またリチウム金属は、電池の理論容量上最高の素材なので四半世紀以上前から研究が続けられており、逆に言えばそれでもまだリチウム金属負極電池は実用化には至らないということでもあります。
• Wang Yingying

  「エネルギー密度の高いリチウムイオン電池にも限界が見え始めてきた。5Gが普及するにつれ、ウェアラブル端末やドローンなど、高消費電力の製品が大幅に増え、電池に求められる条件がより厳しくなってきたからだ。一方、長年の研究の結果、リチウムのデンドライトや膨張に関する理解が進み、課題解決の糸口がみえてきた」