海のプラスチックごみ、主要な流出源は都市部の小さな河川、研究
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都市部から大量のプラごみ河川流入があること、海岸線の長さに比べて比較的土地の表面積が狭く、降水量の多い地域が特に流入を招きやすいことは、我々としても想像がしやすいと思います。また、都市部を流れる小規模河川は大河の支流であることも多いため、大河の対策も引き続き必要と考えられます。
なお、東南アジアの大都市等で起こる都市型水害は、排水路をごみが塞いでおり、大雨時に排水が適切に行われないことが一因であると指摘されてきました。これによって道路や建物への浸水が起こり、河川や海洋へのプラスチック流入量が多くなるという悪循環があります。
一度河川や海洋に流出したプラスチックを回収することは、決して効率が良いものではありません。結局はプラスチックごみを減らすこと、プラスチックを使用したら適切なルートで処理し、環境へ流出させないことが重要であることが再確認されたという結果です。
論文掲載URLはこちら
https://advances.sciencemag.org/content/7/18/eaaz5803
注目のコメント
ここ最近のプラスチックを減らす行動は、エコバック利用やストローの素材変更などのニュースで良く目にするようになりましたが、捨て方・処理の仕方はまだそれほどニュースなどを目にすることはありません。
プラスチックの絶対量を減らすと共に、捨て方の啓蒙活動も必要ではないかと思います。海洋プラスチックゴミを減らすためには、①そもそものプラスチックゴミを減らす、②プラスチックゴミが河川などに流出するのを防ぐ、③河川に流れ出たプラスチックゴミを回収する、④海洋に流れ出たプラスチックゴミを回収する、基本的には以上4点。
ただ、③と④は対象範囲が広く困難を極めると言われており、この記事ではさらにそれが際立つ結果になったかと。
とはいえ、既に流れ出てしまったプラスチックゴミは何らかの対処をしなければほぼ永遠に海洋を浮遊しつづけるので、この研究結果をもとに②と③の対策を考えることになるだろう。