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イスラエル軍はガザ地区にあるビルをこの4日間でいくつも破壊していますが、空爆するだいたい10分前に、そのビルの所有者に電話して避難を勧告します。イスラエル軍としては、民間人を攻撃していないという体裁をつくるためです。
 空爆にあたっては、まず軽い衝撃を与えます(rock-knockといいます)。その後、一瞬にして、きれいに崩壊させます。
 それくらい、ガザ地区の内情は、イスラエル軍は徹底して把握しています。誰がビルの所有者か、その電話番号と現在位置、ビルの構造と破壊に必要な爆薬の量までわかっています。衛星とかドローンとかの偵察だけではなく、ガザ地区内にパレスティナ人の協力者がたくさんいて、情報を送り続けています。
 戦力からいえば、イスラエル軍とパレスティナ側では、ライオンとネズミくらい差があります。
 パレスティナ人の側としては、死者数がイスラエルとパレスティナで1:10くらいなら攻撃は大成功といえます。そのために、ガザ地区での地上戦、市街戦に持ち込むのが、戦略上は有効という発想になります。

AP通信やアル=ジャズィーラが入っていたビルが破壊された時の映像
https://twitter.com/search?q=jalaa%20tower%20ap&src=typed_query
攻撃前に避難するAP通信のスタッフ
https://twitter.com/Abhishek_CNN/status/1393666474309427203
Al Jazeera, AJ Arabic, BBC, AP, Reutersなど名だたる世界の通信社支局が入居するビルをイスラエル軍は1時間前に攻撃予告をして攻撃を実行して崩壊させた。緊急非難の慌ただしい様子やビル崩壊の映像が世界に向けて発信されることを狙った軍事作戦。国際社会に対するアピールを緻密に計算している。
ピンポンイトで一般市民には危害が及ばないように、事前の攻撃予告をして退避の余裕を与え、それからビルが崩壊するような精密攻撃をする。現代の戦争は精密な攻撃が可能になった。このような軍事作戦は今後増えてゆくだろう。
15日はパレスチナの人たちが住んでいた土地を追われて難民となった「ナクバ=大惨事」の日です。衝突のさらなる激化が懸念されます。イスラエルもパレスチナも、それぞれの指導者が求心力を失っており、どちらも弱気と受け止められる行動を取れません。戦闘が制御不能になることが懸念されます。事前通告したとはいえ、報道機関が入るビルを爆撃するのは、やはり異常です。国際社会は早く仲裁に入らなくてはいけません。米国は、トランプ政権でパレスチナ側の信頼を失いました。停戦に向けて懸命に汗をかき、罪もない子どもたちも死んでいく悲劇を直ちにやめさせ、信頼醸成への第一歩とすべきです。
この光景を写したBBCの映像が世界中に拡散していますが、もちろんイスラエルの事前予告で全ての人が退去しており、その後報道陣が貼っていた場所に貫通爆弾GBU39が投下されたからです。
要するにメディアに対する単なるデモンストレーションで、これ自体には大した意味がありません。

より戦術的には、地上軍の侵攻と見せかけて、ハマスの戦闘員が地下トンネルに避難したところで、貫通爆弾で殲滅するといった戦術が今回の紛争では取られており、こちらが本命と言えます。

個人的にはハマスの国産ロケット「ブラーク」やイラン製ドローン「アバビル」の生産工場を叩くため地上侵攻に踏み切ると見ていましたが、今回の紛争ではアイアンドームで大半のロケット弾を撃ち落とせているのと、貫通爆弾が猛威を振るっており、今のところその必要性はないと判断している様です。

また、なにより今年はパレスチナ自治政府の選挙が予定されており、ハマスがファタハをリードしていると見られているだけに、ハマスの利益になりかねない人体損失が出る地上軍の侵攻には慎重になっている様です。
逆にハマスとしては、ここはイスラエルのガザ侵攻を誘いたい場面ですので、まだ暫くは攻防が続くものと見ていいでしょう。
ハイテクやコロナ対策の「成功国」として世界的に注目を集めることが多かったイスラエルですが、いまも紛争が終わっていない「中東の火薬庫」である現実を私たちはしっかり直視する必要がありそうです。

事態を収める国際社会の仲介能力がかつてに比べてずっと落ちていることを考えると、過去の衝突と比べても今回の事態がよりいっそう深刻と見えます。
まだ中東和平の交渉プロセスが生きていた十数年前には米、EU、ロシア、国連による「四者協議」の枠組みがありました。またガザでの衝突に対しては、ガザに地理的に近く影響力を持つエジプト情報部が停戦の仲介役を果たしていました。いま交渉プロセスは崩壊し、アメリカもトランプ政権であからさまなイスラエル寄りの政策(東エルサレムをイスラエルが占領、併合したために国際社会からは首都と認められていないエルサレムに大使館を移したのはその象徴的な一例)を取りました。アラブ諸国もUAE,バーレーンなど次々にイスラエルと国交を回復する国が出て、パレスチナ支援で結束できる状態にありません。止め役がない、非常に危険な状態です。
ビルの破壊の前には予告が何段階もあって、予告が来たことがSNSで出回り、報道機関が見守る中でミサイルが命中して崩壊するというのが繰り返されている。外国の報道機関が入るビルは情報当局が押さえ管理下・監視下に置いていることが大いが、報道機関は当然破壊を非難する。そこまでしても破壊したい対象だったということか。
この問題を受け、16日(日)、国連安保理の話し合いが持たれる。ハマスが住民を人間の盾として利用しているから民間人の犠牲者が出てしまうというのが、イスラエル側の主張だ。だが、イスラエル領内でも、ユダヤ系住民とパレスチナ系住民(イスラエル国籍)の共存が崩れ、相互の暴力的対立が起きている。また、AFP通信(Agence France-Presse)は、「AP通信とアルジャジーラの同僚」との「連帯」を表明した。
イスラエルはピンポイント攻撃で一般市民への被害を限定し、事前に通知をすることで死傷者を減らしていると自らの正当性を主張するが、メディアの拠点を攻撃して、ガザ地区の実情の報道をできなくさせるというのはやり過ぎ。
イスラエル軍のガザへの攻撃が激化。こちらのビルに入居していたのはAP通信のほか、アルジャジーラについても入居していたそう「イスラエル軍は建物にイスラム組織ハマスの情報機関が入っていたことから空爆対象にしたと説明」しているそうですが.....

追記)
AP通信のルポが先ほど公開されていました。
「DIARY: Shouts, a hurried evacuation, and then the bombs came
By FARES AKRAM」
https://apnews.com/article/middle-east-evacuations-world-news-ap-top-news-gaza-27d7ad6c70fabe0ad34e37013a364ca4
なるほど。イスラエル軍としては事前に破壊予告を出すことで民間人への攻撃ではないという体裁を作っているのか。それにしても犠牲者がいなくてよかった。