台湾でコロナ感染拡大 警戒レベル引き上げ
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専門的なコメントを見るにあたり、台湾と日本の背景の差を感じます。個人に対して強制力のある隔離や罰金も課せず、町会費の徴収すら任意という日本では、緩徐な対策しか取り得ないとあらためて理解しました。
注目のコメント
台湾在住の学生です。
「3」発令後はどこに行くにも署名をしないと入れず、屋内5人、屋外10人以上の集まりが禁止に。大学の授業はオンラインに、部活は中止に(今週テニスの全国大会に参加していたのですが、それも途中打ち切り、無期限の延期になりました泣)。
台湾は自宅にキッチンがあるところが極めて少なく、外食文化で、朝から夜中まで夜市などの食事処には人が溢れています。なので、台湾は元々クラスターが起きやすい環境にあり、これからの政策次第では加速度的に感染者が増えていくかもしれません。
世界がコロナで苦しんでる間、台湾ではコロナ前とほぼ同じ生活が出来ていて、もはやコロナは過ぎたもの状態でした。それがここにきて急展開...ワクチン接種もまだまだで、先月お試しで数千回分を実施したのみ。これからの台湾政府のコロナ対策がどうなっていくのか、この身をもって体験してきます。ウイルスとしては台湾最大手チャイナエアラインの乗組員が感染していた英国株が流入したと見られているが、それだけで感染急増することはない。直接の原因は日本の第二波と似ており、接待を伴う飲食店からクラスターが発生し、それを隠した人々がいたこと。台湾は厳しいので、関係者の一人が国内にいたのに海外に行っていたと嘘をついたことで約120万円の罰金が課されている。台湾政府は娯楽施設の閉鎖などを命じた。
そもそも水際対策の目的は、感染流入を完全に遮断することではなく、国内への流入を遅らせること。遮断するには鎖国しかない。PCR検査ですら陽性者の10人中7人しか判別できない。だから到着時に陰性証明を求めるとともに、空港検疫でもPCR検査をおこない、さらに14日間の隔離を求めている。発症前の無症状感染者が感染をひろげるコロナを封じ込めることは不可能。
また、台湾の水際対策はモニタリングも厳しい。台湾には日本の町内会のような「里」という仕組みがある。外国人も含めてあらゆる海外から入国した人の在宅検疫を、里がフォローする。里長など里の幹部は少なくとも1日1回、場合によっては2回、隔離対象者に携帯電話で健康状態を確認してきており、これに台湾政府から慰労金も支給される。感染経路は判明していて、最初は、航空会社のパイロット(インドネシア人)が国外から持ち込みました。パイロットの家族も感染しています。
・その航空会社のスタッフが利用したホテルが基点となり、
・ホテルのシャトルバス運転手
・ホテルに出入りした配管工
・パイロットが滞在した台北市のモスク
・モスクに来ていた大学生
といったルートで感染が広がりました。今のところ、感染経路を把握して、隔離を徹底しています。
台湾では、通常、外国から入国したら14日間隔離されることになっていますが、パイロットについては3日の隔離に緩和されていました。そのことが仇になったともいわれています。
そもそも、台湾の感染防止の強みは、中国と同じで、社区という、日本でいう隣組のような住民組織があり、徹底した相互チェックを行えることです。日常的な相互チェックにより、感染の発覚が早く、隔離も徹底していました。
社区による感染防止の弱点は、外国人にはチェックが及ばないことです。これは、日本を含め、多くの国でそうなのですが、外国人労働者にはチェックが及ばず、感染が広まっている、という事例が多く見られます。台湾は人口2300万人で、80万人の外国人が住む国です。世界で最も徹底しているであろう台湾の感染防止も、外国人については把握が遅れました。