GAFAの税負担、なぜ軽い? ビジュアル解説
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ほとんどの人はGAFAの法人税率の仕組みを理解するのは難しいと思いますが、感覚的に1番わかりやすいのは営業拠点と資産の置き場所です。
Amazonの通販、AWSやGoogle、Facebookの広告を申し込むときに誰と契約しているのか?確認すると良いでしょう。ほとんどのケースで意識することはないでしょうが、よく規約を読んでみてください。所在地は多分日本やアメリカではありません。
普通は日本の企業と取引するのに日本に営業マンを置いて営業するに決まっています。でもオンラインで取引が完結するビジネスモデルなのであれば、仮に相手方がアイルランドのダブリンだとして、契約書にそう書いてあるならそれはアイルランドとの取引ですよね。
もちろん合法です。合法というよりは、法律が想定していない部分をついています。とてもうまく考えられています。GAFAの税負担がなぜ少ないか。国際課税という難解な話を分かりやすく紐解いており、理解と関心を深める良質な入門記事でした。経済に疎く、浅学な私なりに整理すると
■ソフトウェアなどの無形資産は容易に移転できる。法人税率の低い国に法人をつくり、米国本社からソフトウェアの販売ライセンスのみ移せば、収益は低税率国で計上され納税額を抑止できる。高い税金を免れられる
■工場などの有形資産を有する製造業は、容易に移転できない。サプライチェーンや人件費など様々な要因で立地環境も制限される。法人税の少ない国への移転は不可
税率の少ない国を自由に選ぶがゆえに、GAFAは必然的にグローバル企業になる。記事内では法人税率が低い国としてアイルランドの事例が登場しますが、より巧妙な法人税免除の仕組みとしてアイルランド・バミューダ・オランダの3国・地域を経由する「ダブルアイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチサンドイッチ」という手法もあるようです(実態はこの手法より巧妙かもしれません)。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47540870Z10C19A7DTA000/
http://kaikeizeimu.info/blog-entry-230.html
GAFAを含む大手ITがライセンス販売のための営業拠点を置くことで、アイルランド経済は急速に伸長。一人あたりのGDPも急増したとのことです。歴史的な経緯はこちらに詳しいです。
https://bungeishunju.com/n/n3879935d8091#z3oIt以前から問題になっている、GAFAの課税回避問題。
利用者もサービスの利便性だけで選ぶのではなく、社会的貢献を選択肢の一つにしてサービスを利用するようになっていきたい。
課税回避をするその思想の裏には何があるのか、政府による行政活動への否定があるのか、それであれば、GAFAはそれに代わる、公共を含めた理想世界を作ることができるのか。
世界的に影響のある企業ほど、思想のある企業であってほしいと願う。