「1億総データアナリストの時代」がやってくる ―『デジノグラフィ』著者インタビュー
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デジノグラフィは、デジタル空間上に記録されるデータに基づいて、意識・無意識の行動をデモグラフィック毎の「生活者」集団の特徴として外延化するということですかね。
1.背景
近年デジタル空間上には、定量化されたデータ(②)が増えている。
①主体
②行動
③意識(理由)
2.目的
従来から行っているリサーチては、例えば人口統計(①と②の関係)やアンケート(①②③の関係)を使って、動態や動向、行動心理などを明らかにしてきました。
つまり、①主体の③意識がどうなっているかを、②行動から推測して来ました。
3.課題
知りたいことは③意識(理由)だが、個人の無意識の行動や、集団行動・傾向は捕捉しづらく、その原因と推測される③について言及出来ない。気づきや新たな発見と言われていること。
4.新しい方法の提案
①主体 → 属性(デモグラフィック)として特定
②行動 → デジタルデータとして質量共に外延化
であることを利用して
①の長期間&多様な②行動データから推測される③意識を、
①が個人の場合、教師有りデータ(アンケート結果)と突き合わせる。
集団の場合、②行動データを教師なしで分析する。
かな?
5.疑問点(恐らく問題点)
①の主体をセグメンテーションする際、デモグラフィックの無意識の「同じはず」という前提が入り込む。つまりエスノグラフィーでも、同じ地域や民族を前提に十把一絡げにしているが、デジノグラフィも同様。
②行動は外延量として捕捉出来て、ビッグデータにも厚いデータにもすることは物理的に可能。
しかし③意識といった①主体に内包される情報を、データとして取り出すには、①と③に対する前提知識抜きには問いが立てられず、特に①の主体を様々な属性で分類したり、足し合わせられる根拠は無い。
つまり「ラベリング」は、調査者の前提や見方(仮説)に依存することは、エスノグラフィーからデジノグラフィに移行しても変わらないということ。例に挙げてたボーダーライン分析も、年齢によって行動の変化が起こることを期待しているとも言えますね。
危惧していることは、デジタルデータが容易に大量に取得可能になり、分析手法もコモディティ化すると、安易な気づきや誤った解釈も生まれる可能性も高くなるので、何と何を「同じ」と看做しているかに、今まで以上に注意を払う必要が有りそう。圏論を使えないかな。