大学研究の学際・文理融合、人文系が難しい理由
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注目のコメント
>研究活動は複雑な現実社会に対し、特定の部分に焦点を当て、それ以外はそぎ落とし、絞り込んで精緻化した理想の環境下で論理や知を導くもの
確かにこのような一面もありますが、焦点を当てる特定の部分は社会や科学の影響を受けているので無視できません。
また、導かれた論理や知は抽象的なので、他の部分の説明や理解のために応用可能なものでしょうし、多分やの論理や知が焦点を当てている特定の部分の解明に役立つこともあります。
イノベーションが組合せから生まれると言われるように、論理や知を導く際も組合せが使われることが多くあり、他の部分の知見を知ることは組合せの素材につながります。コメントはほぼ、この関連記事にあげてあった記事に対してなのですが。
私自身の研究テーマは、人文です。
中世以降の水網集落の環境史が研究テーマではあるのですが、それは表面上の「肩書き」に過ぎず。水の流れをどう集めてどう分散させるか、それを誰がどう利用して管理するか、景観に関する「関係性」を議論しているので、真にこの研究が汎用性があるところは、ネットにおけるコミュニティデザインなのです。
ただ、これが部会になると、全然交わらず・・・
「部会」で一番難しいのはテーマ(分類/ハッシュタグ)の設定だと思います。
深い部分でつながる汎用性あるテーマをどう設定するか、ここが最大の難関かと。親和性こそあれ,個々の研究の文理融合は可能だと思います。
例えば自分の研究分野は生物学ですが,異なる生物同士の協調関係は経済学の言葉で表現することができます (Biological market theory)。そして,これらを踏まえて野外での生物多様性に観察される共通項から生態系の成立過程を理解することは,人文地理学とよく似ていると思っています。
このように異なる分野の研究をつなぐことは可能なので,研究成果をまとめるときに相互に成果を引用することは簡単です。しかし,さてそれらをメインにして新しい研究プロジェクトを考えろとなるとなかなか難しい。
自分の周りに人文系研究者がいれば議論を通していいアイデアが出るかもしれないが,そもそも接点があまりないことが一番の問題なのかもしれない。