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この記事は近年の流れを分かりすく表現してくれています。
THE MODELもSaaSの実態が分かる良書でした。
SaaSの潮流に1つだけ補足すると、マルチサイドプラットフォーム化があると思います。
マルチサイドプラットフォームは、2種類以上の異なるユーザーを結びつけるビジネスモデルです。
オンプレやサブスクの営業が「契約を結んでもらう」だったのに対して、ユーセージの営業は「より多く使ってもらう」になりました。
ということは、SaaSに、ある特定の分野のトランザクションが集まります。
その情報を欲している第三者がいますから、トランザクションデータをAIで学習してAPI化して販売します。
たとえば、Sansanには名刺の情報が集まります。
アウトバウンドセールスは最新の名刺情報を喉から手が出るほど欲しい。
そこでAIで成約確率が高さを付加して、顧客情報を販売します。
クライアントA社は成約確率が95%です!のように。
するとアウトバウンドセールスは、顧客情報の確からしさに加えて、成約確率も上がります。
(思いつきなのでSanSanはあくまで例示です)
ちなみに、より多く使ってもらうほど、AIの精度は上がりますから、さらに多く使ってもらわなければなりません。サブスクの営業ではそこまでのモチベーションになりません。
つまり、 SaaSはクライアントと、第三者を視野に入れたマルチサイドプラットフォームとしてもビジネスチャンスがあります。
素晴らしい特集なので、明日も期待しています。
バーティカルSaaSにおいては、その言葉自体が流行るずっと前から、インフォマートが食材卸売業と飲食店の受発注システムを作ったり、SMSが介護施設経営向けのシステムを展開したりと、ARR50億円を超えるプロダクトも存在しています。今年上場したSpider plusも建設業向けの業務効率化サービスですが、上場企業の絶対数もまだまだ少ない一方で、シリーズC以降のスタートアップが10社以上ありますので今後IPOが増えてくると思います。
【考察】国内バーティカルSaaSの現在地
https://ubv.vc/contents/scaling/verticalsaas/
PLGに取り組んでいる国内企業も多くありませんが、前回のChatworkの決算説明資料での中計方針として、重点戦略として取り組まれるなど、国内SaaS企業でも急速に意識されつつあります。スタートアップでは日程調整サービスを展開するSpirなどがPLG型と見られ、今後の動向に注目です。
PLGについては以下の記事に詳細がありますのでよければ参照下さい。
【解説】SaaSの新戦略。Product-Led Growthの全貌
https://ubv.vc/contents/trends/plg-1/
コロナパンデミックによって、B2B決済やその周辺業務のDXは必至となり、決済+売掛金+買掛金の自動化ニーズが高まっています。
この分野のSaaS化のスピードはすごい。B2B決済関連フィンテックへの投資や買収が加速しています。5月にはいってから、Bill.comによるDivvyの買収、REPAYによるBillingtreeの買収が発表されています。
広く普及期に入っているので記事中にIaaSのAmazonとの混同が出てきたりするのは普及期のご愛嬌ですかね。SaaSはインフラの時間貸しであるIaasと比べると7年ほど先行していてクラウドと言われる前からあった20年の歴史あるモデルであり、物理制約のないソフトウェア業界では今更後戻りできない典型例といえますね。
企業としては「売った後にどれだけ使ってもらったか」が重要なので、サービスの永続的なブラッシュアップが必須。
ユーザーとしては「使った分だけ、価値を享受した分だけ料金を支払う」わけで、定額のサブスクよりも、よりユーザーに寄り添った形態。
"誰でも使える"という、人間の"億劫さ"へのハードルを超える事が第一に抑える価値かもしれない。
この記事も纏め方が秀逸で、直近動向やポイントとなる内容などが分かりやすく纏まっている。
『⑦PLG(Product-Led Growth)という言葉があります。
これは、人による営業ではなく、商品を使ったユーザーの声で広がっていく、プロダクト中心のコンセプトです。』
"CX"が高まれば自ずと口コミで広まっていくという事なのかもしれない。
『ユーセージ・ベース・プライシングは、ユーザー目線を基準に、「利用して『価値』を感じた分だけ払う」というプライシング方式とみるべきかと考えています。』
GoogleのBigQuery通じてディープラーニングの解析かけるにも、今や従量課金で出来てしまう。使った分だけお金払うも本質なのかもしれない。
業界特化型SaaSとして、現場のニーズに応え建設業界の方々にとって本当に使いやすいサービスを今後も目指していきます。
Saasについてはビジネス形態だけがクローズアップされてきましたが、ARRやユーセージベース課金から汲み取れるのは、いかにクライアントの利益に貢献できたかにフォーカスが当たるようになってきたと思います。
誰にとって有益なプロダクトなのかを考えざるを得ないので、営業の在り方が大きく変われば良いなと感じます。
SaaSの潮流と次について