コロナ禍で進む恋愛停止 西伊豆・恋人岬「愛の鐘」はもう鳴らない？

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• 内田 由紀子

  京都大学　人と社会の未来研究院 教授

  ・2021年05月11日

  恋愛に限らず、新しく出会った人との関係の「深化」が難しくなっているのかもしれない。オンライン利用で今までなら出会えなかった人に「出会う」機会は得られるようにもなっている。ただ、この場合に機会はかなり自ら積極的に探索しなければ難しい。また、最初のコンタクトの確率が増えても、「深める」フェーズが必要なので、ここに障壁がある。
  かつて筆者が日米で「友人関係」についての調査を行ったところ、アメリカではパーティーやイベントでの出会いが積極的に活用され、そこでうまが合いそうな人を「選択」しているとうことが見られた。一方で日本では「たまたま席がとなりだった」などがきっかけとしてよく挙げられ、選択ではなく場を共有することで、受動的に関係を深めていた。つまり、関係性は開拓するものではなく、場の中で出来上がっていくものだった。
  場の共有がコロナ禍で難しくなっている現状が、長く続いてしまわないことを願う。