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「垂直統合」と「水平分業」という言葉がよく使われますが、言葉の定義をもう少し明確にした方がいいと思います。

モノづくりの工程を大まかに言えば以下の4つに分かれます。
①企画
②開発
③製造
④販売

狭義の意味での「垂直統合」とは、上記の「全工程を自社内で完結」することです。ただし広義で言えば(一部は外部に委託しても)付加価値の源泉となる重要な部分を自社で行う場合も「垂直統合」と呼べるということです。

そして「水平分業」とは、①~④の各工程に複数社が相応の価値提供をしながら協業している形態です。

自動車会社の場合は、①は自社、②は自社+他社技術の導入、③は部品製造はほぼ外注し、組み立て工程は自社で行っています。④は自社系列の販売会社を使っています。外部の力も借りてはいますが、広義の「垂直統合型」とは言えると思います。

一方、携帯電話、特にiPhoneを「水平分業」というのは間違っています。
iPhoneの場合、①と②(OSや製品デザイン)は自社、③は鴻海のようなEMSに外注、④は自社直営店舗と流通業者の2通りとなっています。
これは「垂直統合」を基本に、生産を外部委託(水平分業)した形態(ファブレス型垂直統合)ということになります。
生産を外注している点だけに注目して、iPhoneを「水平分業」というのは誤りです。
一方で、アンドロイド系の携帯電話になると、重要な機能であるOSをグーグルが開発しているのでより「水平分業」に近くなります。

EVについては「垂直統合」「水平分業」の両方のケースが出てくるでしょう。

これから出てくるような新興のEV会社は、企画部分のみ自社でやって、プラットフォームは汎用のものを使い、生産は鴻海のようなEMSまたは既存の自動車会社に委託する「水平分業」に近い考え方が主流になるでしょう。これは従来のガソリン車ではできなかった形態です。

一方、皆さんが大好きなテスラは既存の自動車会社以上に「垂直統合型」を志向しています。
特にコストの1/3を占めるバッテリーの内製化を進め、自社工場で生産し、販売はECで直売し、更には自前で充電器の設置まで行おうとしています。

いずれにしても、「垂直統合」と「水平分業」の境目は曖昧ですし、「垂直統合=古くてダメ」「水平分業=新しくて良い」というような単純な話ではありません。
渡辺記者の署名記事であるが、彼はとかく「垂直統合」対「水平分業」の単純な議論に持っていきがち。一般論として、自動車産業がCASEを受けて水平分業型の産業特性が強まることことは否定しないが、携帯電話やデジタルカメラのような完全な分業には単純に移行しないし出来ない。あたかも、(鴻海をイメージして)携帯電話的な分業に移行するという趣旨で記事を書き続けていることに、違和感を感じてきた。自動車産業はスナップショットには変わらない。変われない理由と要素も正しく指摘して欲しい。
ボディは違っても中身は同じ。あるいはクルマそのものも同じ。電動化、自動化、シェア化、繋がる化が進むと、ブランドはサービスの優劣に移行する。ハードは同じで構わない。
調達する側もエンドユーザーもそのように考える割合が相当程度高まることは容易に想像できます。
日本電産の取り組みは、部品サプライヤーから、システムサプライヤー、さらに製品そのものの受託生産へ進んでいくための布石と捉えることができます。
大連というと、日産の工場がある。工場の近くにサプライヤーがある方が、物流コストも少ないし在庫のリードタイムも短くできる。ただ記事を読む限り日本電産自身が主導しようとしていることが違う点か。
車両電動化の進行に伴い、水平分業化が進むということは長く言われてきています。一方、自動車という製品自体に求められる安全性、品質について、依然として自動車メーカーや既存サプライヤーに蓄積された知見が大きく、そう簡単に進むものでもないといったことも、あわせて指摘されてきました。一括受託の効果も、当面は展開モデルが限られる可能性があります。

ただし、言及されている「サプライヤータウン」構想のように、企業群の集積が一定図られることで、知見の共有がより効率化され、思ったより早く水平分業の領域が拡大するといったことも考えられます。
素晴らしい一手ではないでしょうか。引き続き、全個体電池の世界シェアも日本の技術がどこにも負けない事を市場で証明して欲しいです。
日経新聞がコレじゃぁね。

読む価値が無い。
精密小型モータ、車載用製品、家電・商業・産業用製品、電子・光学部品等の製造・販売を行う。特にブラシレスDCモータやHDD用スピンドルモータ等、多数製品で世界シェア首位を有する。
時価総額
3.70 兆円

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