三井不動産、再生エネ電力に転換 首都圏全120施設で
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企業から再エネの電気を安く提供してくれ、という声が高まっています。再エネを活用している企業であるかどうかを評価されるようになってきているのですが、海外では水力発電や太陽光、風力など安価な再エネ電気が普及しているのに対し、日本は安価な再エネが非常に少ないのです。
その理由はいろいろありますが、端的に言えば、太陽光や風力は広大な土地面積が(ペロブスカイトなどが開発されれば別ですが)必要で、日本はその点条件が厳しいわけです。
大規模な水力発電が可能な土地は既にほぼ開発され、
国土面積当たりの太陽光発電導入量は既に世界一。平地面積当たりでは飛びぬけて世界一。平地が少ないので、山を切り崩してパネルを置かねばなりません。
風況に恵まれないこともあり、陸上風力はもうポテンシャルがほとんどなく、これからの洋上風力拡大に期待をしている状況です(とはいえ、海底がすぐ深くなるため、浮体式というまだ実証段階の技術を急拡大しなければなりません)
安価な再エネが手に入りづらい状況で、非化石証書の購入意欲が高まっています。では非化石証書とは何か。実はその中心は、国民が負担する賦課金で導入された再エネ電気の環境価値です。
FITで導入拡大する再エネは国民の補助金によって導入されている、裏返せば国民はその再エネ電源が提供する「環境価値」を買っているということになります。
ただ、国民が環境価値を持っていても仕方ないので、証書として取引できるようにして、ブランディングしたい企業が買えるというわけですが、
CHIKAOKAさんがご指摘の通り、既にある環境価値のやり取りなので、残念ながらこの証書が再エネを増やすことに貢献するわけではありません。専門的には「追加性が無い」という表現をします。
この証書のお値段の下限値を今までの1.3円/kWhから引き下げてくれ!という要望がこの証書をブランディングに使いたい企業から出ており、国際競争にさらされている企業にとっては特に切実な問題です。政府がそれにこたえようとしていますが、あまり引き下げてしまうと、わざわざ再エネを苦労して増やさなくても補助金でできた環境価値を買えばいいや、という話になってしまい、再エネ拡大にむしろマイナスに働かないか?というのが懸念点です。電気には「色」は無いので、系統で混ぜてしまえば何由来の電力かはわからないのですが、発電側と直接契約するか「非化石証書」を購入することで「調達」というバーチャルな概念を成立させています
ちなみにこちらの証書は「非化石」なので原発由来のものも紛れ込んでいることが課題として指摘されています
https://www.renewable-ei.org/activities/column/REupdate/20201118.php
再エネ電源には限りがあるので、このように各社が脱炭素対応で我先に再エネキャパを抑えに行くと、あっという間になくなるし、競争原理で値段が上がりそう
それによって、さらなる再エネ開発に資金が回ることになるので、社会としては良い資金循環になりますねこういう取り組みはトレンドになってきていますね。
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/01515/?ST=msb
ビルの省エネ化や再エネ化はグリーンビルディングとも呼ばれ入居者のグリーン嗜好に応えるものになりグリーンボンドなどにより資金調達も可能です。自社ビルの売却などが進み、「持たない」経営やシェアエコノミーが進んでいるのでデベロッパーのこういう取り組みは再エネという選択肢を増やすので社会全体にとって重要だと思います。
オフィスについては最近は全社員の席がなくフリーアドレスのコンセプトにして占有面積自体を小さくことでコスト削減する動きもありますが、併せて省エネ化、グリーン化は進むものと思います。
また、ビル自体で太陽光発電ができれば電力源を分散化でき、災害にも強いレジリエンシーにも寄与します。
https://www.kyocera.co.jp/company/csr/others/solar/
様々な分野においてキーワードは所有からシェア、集中から分散だと感じています。