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三井不動産、再生エネ電力に転換 首都圏全120施設で

日本経済新聞
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  • エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

    現在の非化石価値取引市場改革の議論では、全世帯がコスト負担し(一部の事業者は免除)、消費した権利を持っている再エネを、二足三文で一部企業に権利譲渡しろと言っているようなもので、実質的に税金から産業補助しているようなものです。まあ、FIT賦課金は法的には税金ではありませんが。

    例えば、どこの国でも産業用電力は家庭用電力より安く設定されています。GDPの源泉たる生産者としての企業が利益を確保すること、また国際市場で競争力を持てるようにすること。そうした観点から、この種の産業補助はある程度正当化することができます。

    また、現時点では残念ながら日本の再エネは全般的に海外より高いので(パネルや風車の価格は下がっても、土地や施工費は下がらない)、まともに戦ったら勝てません。

    再エネ消費したという権利を、企業に安く譲渡することは、その観点から正当化できるのかも知れませんが、再エネ開発を促進するに十分なコストを負担しているわけではないので(つまり「追加性がない」)、なんだか説明として釈然としません。

    二酸化炭素の削減量ではなく、「再エネ消費価値」(俺再エネ使ってることになってるんだぜ、ウェーイ)という極めて曖昧な価値の取引きが行われていることで、こうしたことが起きてしまいます。元々は賦課金軽減も一つの正当化理由だったのですが、タダでさえ殆ど効果がないのに、さらに1桁安くしたらナッシングです。

    これは、企業が再エネを消費していると見做せることを評価してしまうという謎の資本市場の欺瞞や、将来的な炭素国境調整への睨みがあるわけですが、「RE100」に代表される評価指標の基準が緩すぎてなんでもありになっている(再エネを使う計画を出すだけで良い、追加性は問われない、など)ことにも問題があります。これはどの国でも同じ。

    結局、税金ではなく電気料金に上乗せするFITという仕組みが、再エネ消費価値を企業に求めることと矛盾しているからなんですが、既にRE100を宣言した企業が株価を上げ、そこに便乗する、あるいは最低限そのレベルを要求されなんでもいいからやる、というクソみたいな展開になっています。

    かと言って、「産業補助」であると公式に認めてしまうと、これはこれで脱炭素のための活動として認められないことになってしまうので、どうしたものか。

    あまりに欺瞞に満ちていて、本当に嫌になります。


注目のコメント

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    国際環境経済研究所 理事・主席研究員

    企業から再エネの電気を安く提供してくれ、という声が高まっています。再エネを活用している企業であるかどうかを評価されるようになってきているのですが、海外では水力発電や太陽光、風力など安価な再エネ電気が普及しているのに対し、日本は安価な再エネが非常に少ないのです。
    その理由はいろいろありますが、端的に言えば、太陽光や風力は広大な土地面積が(ペロブスカイトなどが開発されれば別ですが)必要で、日本はその点条件が厳しいわけです。
    大規模な水力発電が可能な土地は既にほぼ開発され、
    国土面積当たりの太陽光発電導入量は既に世界一。平地面積当たりでは飛びぬけて世界一。平地が少ないので、山を切り崩してパネルを置かねばなりません。
    風況に恵まれないこともあり、陸上風力はもうポテンシャルがほとんどなく、これからの洋上風力拡大に期待をしている状況です(とはいえ、海底がすぐ深くなるため、浮体式というまだ実証段階の技術を急拡大しなければなりません)
    安価な再エネが手に入りづらい状況で、非化石証書の購入意欲が高まっています。では非化石証書とは何か。実はその中心は、国民が負担する賦課金で導入された再エネ電気の環境価値です。
    FITで導入拡大する再エネは国民の補助金によって導入されている、裏返せば国民はその再エネ電源が提供する「環境価値」を買っているということになります。
    ただ、国民が環境価値を持っていても仕方ないので、証書として取引できるようにして、ブランディングしたい企業が買えるというわけですが、
    CHIKAOKAさんがご指摘の通り、既にある環境価値のやり取りなので、残念ながらこの証書が再エネを増やすことに貢献するわけではありません。専門的には「追加性が無い」という表現をします。
    この証書のお値段の下限値を今までの1.3円/kWhから引き下げてくれ!という要望がこの証書をブランディングに使いたい企業から出ており、国際競争にさらされている企業にとっては特に切実な問題です。政府がそれにこたえようとしていますが、あまり引き下げてしまうと、わざわざ再エネを苦労して増やさなくても補助金でできた環境価値を買えばいいや、という話になってしまい、再エネ拡大にむしろマイナスに働かないか?というのが懸念点です。


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    コーポレイトディレクション Managing Director

    電気には「色」は無いので、系統で混ぜてしまえば何由来の電力かはわからないのですが、発電側と直接契約するか「非化石証書」を購入することで「調達」というバーチャルな概念を成立させています
    ちなみにこちらの証書は「非化石」なので原発由来のものも紛れ込んでいることが課題として指摘されています
    https://www.renewable-ei.org/activities/column/REupdate/20201118.php
    再エネ電源には限りがあるので、このように各社が脱炭素対応で我先に再エネキャパを抑えに行くと、あっという間になくなるし、競争原理で値段が上がりそう
    それによって、さらなる再エネ開発に資金が回ることになるので、社会としては良い資金循環になりますね


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    世界銀行グループ MIGA 西・中央アフリカ代表

    こういう取り組みはトレンドになってきていますね。
    https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/01515/?ST=msb
    ビルの省エネ化や再エネ化はグリーンビルディングとも呼ばれ入居者のグリーン嗜好に応えるものになりグリーンボンドなどにより資金調達も可能です。自社ビルの売却などが進み、「持たない」経営やシェアエコノミーが進んでいるのでデベロッパーのこういう取り組みは再エネという選択肢を増やすので社会全体にとって重要だと思います。
    オフィスについては最近は全社員の席がなくフリーアドレスのコンセプトにして占有面積自体を小さくことでコスト削減する動きもありますが、併せて省エネ化、グリーン化は進むものと思います。
    また、ビル自体で太陽光発電ができれば電力源を分散化でき、災害にも強いレジリエンシーにも寄与します。
    https://www.kyocera.co.jp/company/csr/others/solar/

    様々な分野においてキーワードは所有からシェア、集中から分散だと感じています。


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