アフガンで爆発55人死亡 首都、女子生徒ら犠牲か
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攻撃を行ったのは、イスラーム国の現地支部でしょう(ISホラーサーン)。
イスラーム国は、イラクでもそうですが、欧米のような異教徒と戦うよりも、イスラーム内部の異端(と彼らが考える人々)を絶滅させることを最優先にする教義を持っています。
今回標的にされたのは、シーア派の女子高校です。シーア派のモスクなどがイスラーム国に爆破されるといったことは、アフガニスタンでは毎週のように起きていますが、今回は、標的が女子高校だったこともあり、国際的に報道されています。
なお、ターリバーンは、そこまでシーア派への攻撃にはこだわりがありません。ただし、連合関係にあるアル=カーイダは、かなりシーア派絶滅にこだわる分子がいます。ターリバーンとイスラーム国は、対立関係にあり、ターリバーンはイスラーム国分子を見つけ次第潰していっています。
注目のコメント
難しい状況ですね。
米軍の駐留で保たれていた均衡が、その撤退でどうなるのか。
アルジャジーラのコラムでは、Peace is possible in Afghanistanという記事が出ていました。ざっくりいうと、
・政府もターリバーンも互いを制圧するだけの力を持っておらず、
こうした爆発などの小競り合いは一時的なものだろう
・リチウムや天然ガスなどの資源開発の余地があり、
(現地では飢餓が最大の問題なので)安定的な収入は紛争解決につながる
・トルクメニスタンからアフガニスタンを通ってインドなどへ天然ガスを送る
パイプライン計画も、他国を巻き込む形で地域の安定につながりうる
・国連のような第三者の仲介が必要
・アフガニスタンの多くの人が紛争を望んでいないので、
和平を実現することは可能
(エルサルバドルの和平実現に学ぶべき)
https://www.aljazeera.com/opinions/2021/5/5/peace-is-possible-in-afghanistan
果たして、このような道筋は、現実的にあり得るのでしょうか。
一方、アルジャジーラの別の報道では、現地で女性の支援をしているMahboba’s promiseというオーストラリアを拠点にしている団体が、米軍撤退についてコメントしていました。米軍の滞在中に支援の輪を広げられたが、米軍が撤退すると、その支援が続けられるか分からないということを言っていました。
いずれにしても、罪のない人の命がこれ以上、奪われないことを祈りたいです。「中世の宗教裁判や魔女狩り、ナチス・ドイツ、ソ連、中国の文化大革命、カンボジアのポル・ポト率いるクメール・ルージュ、そして大政翼賛会や特別高等警察も、正しい世界を作ろうとした事実を忘れてはならない。正しい世界の構想を誤ったのでない。普遍的真理や正しい生き方がどこかに存在するという信念自体が危険なのだ」(「答えのない世界を生きる」小坂井敏晶著、より)