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素晴らしい内容の記事です。
ブラジルには記事の中にある「カーチンガ」という生物群系の他にも、さらに土壌条件が厳しい「セラード」と呼ばれる地域があります。首都ブラジリアからアマゾン川にかけた2億ha余りの広大な大地(日本の国土の5.5倍)で、強酸性の土壌から「何も育たない不毛の地、熱帯サバンナ」と言われるほどのやせた土地でした。
日本ではほとんど知られていないと思いますが、その不毛な土地を農地として開発し南半球最大の農業地帯にしたのが、「日伯セラード農業開発事業(PRODECER)」という名で日本政府がODA開発援助で1980年代初頭から20数年にわたって行って来た事業でした。その一環で戦後、技術系移民として多くの日本人の専門家の方々がブラジルに移住されていますが、特に農業分野での日本人のブラジルへの貢献は計り知れません。
ちなみに、セラード開発のけん引役は大豆栽培でしたが、今では綿(ブラジル生産量の80%)やコーヒー(同50%)、トウモロコシ(同40%)の一大生産拠点に成長しています。
国家規模の大きな取り組みで課題を解決していくことも重要ですが、カルドゾさんのように一人一人が自分の力を及ぼせる範囲で解決することも重要だと感じます。むしろ後者の方がSDGsに掲げられている目標を達成するためにはより効果的で、個人が行動することで、未来の地球の姿が良い方向に変わったり、働く環境が改善されたりするのだと思います。