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日本モデルを目指すなら弁当工場を作り、日配物流網を整備するところから始めるのでそこもコスト高
以前、中国の地場CVSチェーンの買収検討をしたことがありますが、店舗はとにかくコストをかけずに、場合によっては税金も払っておらず、本部は商品供給の差益で儲ける日本で言えばボランタリーチェーンのようなモデルで、こういう競合がいっぱいいる中で、コスト高の日本モデルをやり続けることを、店舗開拓では重要な役割を果たす事業パートナーに理解させ続けるのが難しく、なかなか黒字に至らないことが多いということと思います
その意味で、ローソンの黒字化は素晴らしいですね
ローソン固有の「25年」の1つの大きな要素としては、
現地でのパートナリングでの苦労があるでしょう
(中国メディアは記事にしにくいか、さすがに、笑)
それ以外のコンビニ業態全般の海外展開時の課題は
記事・コメント欄が大変に勉強になりました
・高粗利の日販品や、付加価値サービスで稼ぎにくい
(過去記事からの再掲)
同社は過去に中国パートナーとの関係で苦労した模様...
・中方(国営系)がJVにリタイヤ間近/窓際族を押し込み
コスト増・生産性は大きく低下
・更に日本側から得られたノウハウを傘下の別の中方独資
チェーンに流用(?)
・現場も混乱しており、上海エリアでは「最も行きたく
ないコンビニ」首位という汚名...(5-10年ほど前)
・自分も当時、オフィスビル内店舗に深夜3時頃に夜食を
買いに行くと、床で寝る店員さんを目にしたものでした
ただ、そこから「チャイナリスク」の一言で片付けずに、
(実際こう言う話、海外で多かれ少なかれあるでしょう)
・独資100%への買い戻し交渉を実行・完了した上、
・まず一旦、店舗数を縮小して質を高めた上で、
・再度、店舗展開の急加速モードに入った(←今ココ)
-650(’15/末)→3,150(’20/11)→10,000(’25予)
というのは、並々ならぬ苦労とコミットが背後にあったのではないかと推察します
(参考)
ファミリーマートも2,800店舗と健闘中と思いますが、
台湾頂新とのJV(日方40%)で、やはりパートナリング
を巡り(過去に?)色々と苦労あった模様です...
・赤字でもいいから店舗拡大して商材納入で回収したい
先方と、あくまで店舗収益で回収したい日本側の不一致
https://newspicks.com/news/5476773?ref=user_227287
つまり、高買上頻度×高粗利の商材を育成できれば勝ちです。日本で言えば、おにぎり、ペットボトル飲料、コンビニコーヒーがこれにあたります。
日系コンビニがこの図式の移転から入るから海外での失敗に至ってとは思っています。おにぎりやその他弁当のような商品を売ろうにも、より安価で作りたての食品が屋台で販売されていたら、コンビニで買います?って話です。
また、日本と違って海外は。卸売やメーカーの方が強いように思います。単純に小売側が受け取るマージンが少ない傾向があります。もっと言うと、家賃人件費って日本だと据え置きに近いですが、海外では、毎年10%アップ。2年ごと10%アップってのがよくあります。
日本モデルを移管しようとすると、(SPAは置いておいて)一般消費財小売は失敗する良い事例がコンビニ。その意味で、25年かかりましたが、黒字になったローソンはすごいと思います。
ローソンがスケールさせるには、ビックデータ活用が必須。
コンビニニーズ・市場は、日本は人口約2,200人に1店舗、韓国では1,500人に1店舗、中国はというと、北京ですら約30,000人に1店舗。
成長余地は非常に大きい。
しかし難易度が高い。その原因は、標準化しづらいこと。コンビニには標準店舗形式がある。だが、それに合う商業店舗が限られてしまう。
ムリに出店しようとすると、調整コストが発生する。
もう一つの原因は、消費者習慣が多様過ぎるということ。南北はもちろんのこと、省の飲食習慣の差は歴然。
打ち手は、ビックデータ活用。中国の規制であれば、生産・物流・店舗と消費者データを紐付けることができる。これは日本では考えられないこと。
コストと消費者習慣の壁をローソンがビックデータ活用で乗り越えることに期待したい。