聖火リレー、世界最高齢の参加者が辞退 感染拡大を懸念

Kane Tanaka on her 117th birthday

画像提供, Reuters

画像説明, 田中カ子(かね)さん(117歳の誕生日に撮影)

東京オリンピックの聖火リレーに参加予定だった世界最高齢の日本人女性が、辞退の意向を表明した。入所する高齢者施設に新型コロナウイルスを広めることを心配したと、理由を説明している。

田中カ子(かね)さん(118)は、今月11日に福岡県である聖火リレーに参加する予定だった。

入所先の高齢者施設の職員によると、田中さんの家族が聖火リレーの主催者に、辞退の意向をメールで連絡した。田中さんは家族とともに、施設で新型ウイルスを広めることを心配していると説明したという。

1903年生まれの田中さんは、世界最高齢の存命者として2019年3月にギネス世界記録に認定された。

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感染拡大の中でリレー

3月に始まった聖火リレーは、新型ウイルスの感染拡大に見舞われ、これまでに関係者8人が感染している。

聖火リレーのランナーに予定されていた著名人らの中には、感染拡大を懸念して辞退する人が出ている。

動画説明, 「競技への愛を試されている気がする」 東京五輪内定選手の苦悩

日本政府は新型ウイルスの感染急拡大を受け、4月25日に東京都、大阪府、京都府、兵庫県に緊急事態宣言を発令した。期限は5月11日までとされた。

しかし、政府は同31日まで延長するとともに、愛知県と福岡県を対象地域に加える方針を固めたと報じられている

NHKによると、大阪府では重症患者用の病床の運用率が99%を超えている。吉村洋文知事は4日、大阪府の緊急事態宣言を今月中に解除するのは難しいとの見方を示していた。

緊急事態宣言がオリンピックに影響を及ぼすのかは不透明だ。1年延期された東京オリンピックは、7月23日に開幕の予定。