自動車メーカー、ハイテク機能の搭載断念もやむなし-半導体不足で
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「Infineon、NXP、ルネサスなどの車載半導体メーカーは、自分でも半導体工場を持っているが、40nm以降の先端プロセスは、全てTSMCに生産委託している」と指摘している湯之上氏の分析通りのことが起こり始めているようです。
TSMCは南京工場に29億ドル投資し、車載半導体の増産をすると発表していますが、実際の増産は2022年後半になる見込みです。
TSMCが製造する車載半導体は後工程も含めて5.4%、その一部が不足するだけで自動車産業50兆円に影響するという構図を理解しておく必要があります。
車載半導体メーカーは、ティア3以下の下部構造でしかもコストが厳しく、極点な話、不良ゼロを要求される構造の中にいます。
自動車メーカーの苦渋の決断は、TSMCの先端プロセスの車載半導体が、台湾の水不足もあって、調達の懸念をすぐには払拭できないという認識を示しています。
どうやら車載半導体不足の解消は1年でも収束しそうにないかもしれません。
◉TSMC半導体工場が綱渡り状態、稼働停止ならクルマ産業は壊滅!
「CASE」時代はTSMCの半導体なくして成り立たない
2021.5.4(火) 湯之上 隆
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65156水不足がクルマ産業へ打撃を与えています。
水とクルマ、一見すると関係ないように思えます。
しかし、切っても切れない関係です。
いま、台湾では昨夏からの少雨で56年ぶりの干ばつに襲われています。
一方、半導体は製造工程で大量の水を使うのです。
つまり、水不足が深刻になると、半導体を作れなくなります。
半導体不足になれば、クルマを作ることができなくなる。
そのため、半導体を節約する必要があり、ハイテク機能の搭載断念に至っています。
クルマ業界は、大雨をもたらす台風の進路に一喜一憂です。