【3分解説】パナソニック・日立がそろって「1兆円買収」の理由
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COVID-19や米中冷戦など激しく変動するマクロ環境に抱かれている現在、在庫・輸送などのサプライチェーン計画のダイナミックな言動とニアリアルタイム管理はますます必要になってくるのでしょう。
もはや、単にJITだとかで仕掛品をどこにいくつ置いたらいいのかという計算式を立てて従う時代は終焉を迎え、AIを活用してダイナミックに“計算式”を変動させられなければ、異常にダブついた在庫や滞った物流を抱えることになってしまうのでしょう。
注目のコメント
M&Aの発表は常にバラ色の未来が語られます。東芝のウェスティングハウスもそうだったし日立がIBMのハードディスク部門を買った時もそうだった(のちに売却)。今回も「リカーリングビジネス」であることは安定性という点では評価できるが、成長性はまた別の話と感じる(事業の性格であれば他社からシェアを取るのもまた大変)。M&Aの研究を長くしていると、大型M&A(特に経験の少ない会社のそれ)はどうしても懐疑的に見てしまうのですが、インスタやYouTubeのように「当時は高い買い物と言われたが、実は激安だった」といわれるようになればいいと思います。
日本の製造業企業のほどんどは、過去10年近くにわたりIoT(モノのインターネット)、CPS(サイバーフィジカルシステム)という領域で勝ち筋を見いだそうとしてきました。
このIoTもCPSも、ハードとデジタルの融合、または、リアル世界とクラウド上のサイバー世界の融合した領域です。
両社の融合により、サプライチェーン全体を自動化しつつも欠品をゼロにできるだとか、リアルな現場の世界をコンピューター上で再現できるだとか、そのように喧伝されてきました。
一時は、こうした世界を提唱したドイツ発のコンセプト「インダストリー4.0」が一世を風靡しました。とはいえ、実際には、こうしたユートピアのような世界は、なかなか実現しません。
今回、パナソニックと日立というほぼ同じ業界の2社が、同じタイミングで、似た業種の企業を巨額買収します。
これを機に
①IoTやCPSの世界の実現に向け、課題はどこにあるのか
ついでに2件とも1兆円クラスの企業買収です。となると…
②巨額買収と聞くと、日本企業には失敗事例があるが、ほんまに大丈夫か
このような観点でのビジネス動向に興味のある方に、最新動向をご紹介したいと思います。