監査法人に新ルール 企業1社に報酬依存、5年で交代
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5年単位で変わるとなると、双方にかなり負担がでかい。
馴れ合うことによるメリットよりも、それによるリスクの方が監査法人にとって大きくすれば良いだけではないかと思う。
注目のコメント
解説します。監査法人は提供するサービスが監査という特性上、報酬を監査する先からもらうので、監査法人が出す監査意見が信頼できるのか、財務諸表を利用する利用者、特に投資家からの信頼にこたえる必要があります。だからこそ、独立性を確保しているものの、ある特定の企業から15%も全収入を依存している場合は、やはり監査の透明性や独立性に疑念を持たれてしまう可能性があるので、5年で監査法人を交代するという業界の自主ルールを取り入れようということです。不正会計が根絶できるかどうか、というよりも、李下に冠を正さず、という姿勢を見せることで、社会からの信頼を保持し、安心して投資家が財務諸表を利用することができる状況を作るのが大事ですね。
頑張って営業して獲得した監査報酬が大きいビッククライアントが5年の上限を設けられてしまうことについては残念感があります。
「企業とのなれ合い」とよく日経さんは書くけど、個人的にはなれ合いがあるとはあんまり思っておらず、むしろ監査期間が短い、報酬が安く監査資源を投入できない等の理由による監査の低品質により見逃されていることの方が多い気がします。
では、監査報酬を上げれば解決するのか、ということについては、多くの企業で「高い監査報酬を払うだけの価値」について懐疑的で、そういう所の問題の方が根深い気がしています。これは国際的な監査基準の改定に伴う追随改定と考えられます。
日本だけの動きではありません。
https://ivory.ap.teacup.com/kaikeinews/14837.html
15%基準が入るとなると、中小零細監査法人で
大手上場企業の監査の受託はかなり難しくなるように思われます。
大手企業となると、グループ親会社の会計監査だけでなく、
グループ子会社の会計監査も受託する事となり、
その監査報酬を受取るのが一般的ですからね。
趣旨は理解できますが、結果として監査法人の寡占化が
ますます進みそうな気がします。