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アストラゼネカのワクチンは、現在流通している3社のワクチンにトラブルなどが起こった際の、半ば保険で備蓄していたと考えられますが、CDCなどからはワクチンの不足している国に提供するよう声が上がっていました。これに政府が応じた形です。
一見すると、アメリカ国内の供給の不安定をもたらすようにも感じられますが、実際には国内は他社のワクチンで充足できる公算が高い一方、ワクチンが届かなくて困っている国は世界中に無数にあります。
仮にアメリカ国内でワクチン接種が進んでも、他の国でワクチン接種が進まなければ、その国では感染流行が続き、その結果ワクチンが無効な変異ウイルスが出現する確率が高まります。ひいてはそれが米国にも仇となって返ってくるはずです。一部の国にしかワクチンが流通しない状況が人道的に許されないのは言うまでもないですが、ひいては接種が進んでいる国への影響にもつながるのです。
これらのことから、米国に余剰なワクチンがあるのであれば、迅速に他国にワクチン提供されるべきと考えられます。
ロシアや中国が先行している、自国製のワクチンを友好国に輸出して囲い込む「ワクチン外交」にも対抗しなければいけません。
アストラゼネカもJ&Jも同じ方式のワクチンで、いずれも血栓のリスクは100万人に一人程度で、低用量ピルの1万人に一人より2桁少ない程度です。
ご参考:ロシア・中国のワクチン外交の記事 https://www.nbcnews.com/news/world/russia-china-are-beating-u-s-vaccine-diplomacy-experts-say-n1262742
「向こう数週間」で1000万回分を提供し、現在実施している増産で約5000万回分を5月と6月に提供するとのこと。