ストリーミングの時代に、なぜアナログのレコードが売れているのか
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中高生の頃、母のレコードを引っ張り出してきてよく聞いていました。
あの頃は、同じレコードを何度も何度も再生することがありましたが、いくらでもストリーミングができる現在では、同じ曲を聴く頻度は当時と比べて著しく下がったように思います。
手に入れるのに苦労した本に愛着がわくように、人間の中の認識は、コンテンツそのものだけではなくそれにまつわるあらゆる体験が紐付いた形で保存されているのだと思います。
そうした意味で、レコードの独特の音質や、再生までにかかる待ち時間、針をセットする感触、大事に扱わなければ傷がついてしまうレコード盤、様々な体験が一体となって心に訴えかけてくるように思います。
どれだけデジタルが発達しようとも、データだけでは生きられない、ということの証明であるように感じます。
一方で、VRに触覚情報や嗅覚情報を載せられるようになった時、どこまで人間の五感を騙せるのか、ということにも興味がわきます。
いつか、VR空間上でレコードを再生する日が来た時、私たちはその体験に満足することができるでしょうか。最近の一周回ってビジネス、え?あれも?これも?と驚く場面多々ありますが、レコードも・・・。ターンテーブルを回すためかと思って読み始めましたが、なるほどノイズなんですね。
クリエイターズエコノミーの特集でも「荒削りな美」が主題となっていました。vulnerableなものに居心地の良さや安心感を覚える。分かります。完璧すぎて、見下ろされる目線の設定だと落ち着かないのですよね。
だとしてもカセットテープまで一周回りますか!!とビックリです。
五感に訴える原始的なノイズを人間は察知しているのだなぁと思います。私は建築の人間ですが、示唆に富んだ記事でした。レコードのあのなんとも言えない懐かしさや温かみのある音が私も大好きです。
レコードも針を調整したり、ターンテーブルを綺麗にしておかないと、音にバラ付きが出てしまいます。そういった手間がかかっているからこそ、ストリーミングには生み出せない、あの独特な音を生み出しているのではないかと思います。