女性プロサッカーWEリーグ、「託児所の確保」を参入基準にした理由。一方、Jリーグは?
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「保育所」ではなく「託児所」というところで参入障壁を下げていると思います。届出が必要ないごく少人数を預かることを前提に託児所としているのでしょう。
一定の人数を預かる場合には、施設の建築基準や保育士配置など保育所として成立させる必要性がでてきます。基準が一定程度ある分、質の面は託児所より担保されています。
一方で託児所は届出が必要ない市区町村もあり、環境が整っていないことが原因の重大な事故も多い傾向にあります。
ここ1、2年で待機児童が大幅に減少し、望んでも預けられない状況が緩和されてきました。
乳幼児期の教育が重要視されてる中で、設備が充分でない「託児所」の設置を義務付けることは、経営サイド、保護者、子どもにとって最適解なのでしょうか。
クラブ経営の効率化含め、地域の状況にあった対応が必要です。分野は違いますが、アカデミアでも「学会託児所」の設置が進んでいます。
子育て中の女性研究者が学会に参加するには、様々な困難があります。乳児であれば母乳をどうするかとか、夫や親など誰かに負担をかける罪悪感とか、長時間離れて子供のメンタルは大丈夫かとか…
その解決は、多くの場合母親が負います。
そのため、そもそも参加を諦めたり、日帰り可能な範囲で参加したり、参加しても常に「早く家に帰らなければ」という焦燥感を感じて、懇親会(学会の懇親会はただの飲み会ではなく、情報交換や議論、研究者同士の関係作りの重要な場です)に残らず引き上げたり…。
託児所だけで解決になるわけではありませんが、サッカーのようなポピュラーなところでこの問題が取り組まれるようになれば、こうした問題が広く知られ、動きが広まるきっかけになりそうですね。この託児所と男女の家庭での役割のバイアスの議論、改めて問題の難しさを感じました。
託児所はあったほうがよいと思います。
一方で、「WEリーグ=託児所」というのは、子育ては女性という誤ったメッセージにもなりかねない、という主張も理解できます。
じゃあJリーグもやる、となると今度はWEリーグへの託児所導入の腰が重くなり、結果的に良い施策が進まなくなる、というそんな構図が見えました。
託児所導入は進めつつ、存在する反対の声などに丁寧に向き合いながら、着実な一歩を形にするのがよいのだと思います。