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Liさんは、国際決済銀行の市場委員会での同僚でした。お若いですが、米国ハーバード大学で法律学のJD、スタンフォード大学で経済学のPhDを取得し、法律・経済の両方を熟知し英語も堪能な、まさに中国新世代の方という印象でした。議論も大変楽しかったことを記憶しています。

Liさんの発言の趣旨は穏当、かつ、これまでも知られていたことの繰り返しではありますが、市中も含めた広範な実験段階で、中央銀行デジタル通貨がハッキングされたりシステムダウンを起こせば信認の低下につながり得ますので、ここまで実験を進めるだけでも、中国は相当な取り組みをしているはずです。

デジタル化は、通貨の国境を超えた競争を激化させる面があります。中国人民元がこれほどの取り組みを行ってきていることも踏まえながら、日本円についても、DXへの対応も含め、その使い勝手向上に取り組んでいく必要があると感じます。
北京でも今年の2月に実証実験の申し込みがありました。

デジタル人民元専用の銀行口座を指定して、氏名と身分証明書(パスポート)番号を登録するだけで簡単に申し込みでき、当選すれば200元(約3400円)もらえるというものでした。

私も応募したのですが、ものすごい倍率で残念ながら落選。私の周りでも当選者は一人もいませんでした。試してみたいものです。
上海市では、五五购物节(買物節)と銘打って5月5日から大規模なトライアルを開催すると聞いています。
※10都市で実施すると聞いていますが、上海市以外の詳細は不明。

当然ですが、小売事業者がデジタル人民元口座を開設し、売上処理の対応ができていなければ、ユーザーは手にしたものを使うことができません。
5大国営銀行+郵政を使って本気で事業者へ売り込みをかけています。

こちらでの温度感として、中国人に聞くと便利なアントのサービスがあるので、デジタル人民元はそれほど必要性を感じないという意見が多い感じがしますが、今回のトライアルでは通貨の配布を行うといよりも、値引き分を負担する形でのトライアルが計画されており、個人的な感想ですが割引があればかなりの利用が見込めるものと思います。中国人は、非常に値引きに関する感度が高いです。ただ、一方ではクレジットに対する受容性が高いことから、値引きキャンペーンが終わるとアントの翌月払いや分割返済でのクレジット購買戻るに可能性はあります。

しかしながら、今回のトライアルは本気度が違う気がするので要注目です。

月初の記事コメントを参考まで
https://newspicks.com/news/5743779?ref=user_1329050