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世の中のアナリストや専門家といわれる人たちから見れば、ガバナンス上けしからんとか、これは例外だとか言われるんでしょう。しかし、多くの取締役会はリスクを刈り取る方向に走り、無難な案を奨励しているように見えます。むしろ「取締役の反対」は社長のコミットメントのリトマス試験紙として見たほうがいいと思いました。
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体組成計や活動量計など、健康計測機器の製造・販売や、「タニタ食堂」をはじめとする健康サービスを提供する健康総合企業・タニタ。もともとは体重計や体脂肪計などのメーカーにすぎなかったが、同社の社員食堂のメニューを紹介したレシピ本『体脂肪計タニタの社員食堂』が大ベストセラーになったのをきっかけに外食産業に進出し、健康総合産業に転換させた。
この転身を率いたのが、第3代社長の谷田千里氏である。「いったんこうと決めたら、誰がなんと言おうと聞かない」という谷田氏だが、実はタニタに入社する気はさらさらなかったという。
大学に進学せず、調理師免許を取得したあと、家庭科の教員免許や栄養士の資格を取るなど、創業家一族に生まれながら敷かれたレールに乗ることをよしとしなかった谷田氏の反骨精神と自由な発想の源を探る。(全7回)
■第1回 社員が個人事業主になれば日本は活性化する
■第2回 敷かれたレールには乗らず、調理師専門学校へ
■第3回 「人間は学歴じゃない」のウソ
■第4回 できる先輩が乗るタクシーに一緒に乗り込め
■第5回 正しいことを論理的に伝えるだけでは失敗する
■第6回 「世界一有名な社員食堂」はこうして誕生した
■第7回 YouTube「ニポネット・タニタ」に出演する理由
「タニタといえば健康計測機器の製造・販売の会社なのに、まったく未知の業界である飲食業に進出しようというわけですから、取締役会では猛反対されました。」
まあだいたいはオーナーの思い付きは失敗するからみんな反対するわけですが、会社が潰れない限りはこんなトライ(アンドエラー)を繰り返せばいいわけです。