【読書】「グダグダ会議」を終わらせるファシリテーション技術
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ファシリテーションは、コンサルティング会社がフィーを頂く一つの理由であることは確か。(もちろんそれだけではダメですが)
明確にそこを期待値として提示くださるお客様も増えました。
会議には大きく分けて収束(結論を出す)型と発散型(アイディアを広げる)があります。
収束型でも明確な議論の運びをシミュレーションし、組み立てる事前準備は必須(社内でやる場合、ファシリテーターがここに時間を使う動機づけが必要)ですが、リモートでより難しくなったのは発散型。
長時間会議室やホテルにこもれないので参加者のエンゲージが維持しづらく、短時間で設計せざるを得ません。
一つの対策は、議論のネタになるインプット(これがないと発想が広がらない)の時間を分け、個人で考えていただくホームワークをお願いすること。
ホームワークの実施度が議論の質を左右するので、インプット時点でいかにエンゲージできるかが一つのポイントかと。
注目のコメント
グダグダ会議は、会議を開催しなければ失われなかったエンゲージメントを逆に失ってしまい、とても効率悪い会議ですよね。オンサイトでの会議でもオンライン上の会議でも、会議の目的を最初に参加者と合意し、参加者の発言が自然に出てくるように、ファシリテーションのスキルが求められます。
変化が激しく答えが曖昧なVUCAな時代こそ、より多様性あるコメントがゴールには必要なので、発言が活性化すればするほど良い効果に繋がります。発言を自由闊達に進めるためには、場の安全性、環境や雰囲気が発言を認めてウェルカムであるという状態を作り出し、発言に対して皆が反応やフィードバックをすぐに促す、共感する、こういった動き方をファシリテーションする側が自ら実施することで、先導してついてきて、そして後は自走されるところまで持っていきたいですね。エンゲージメントに直結してしまうために、グダグダ会議に突入したら、まずは時間をストップして、やめてみるのも手です。時間をかければいいわけでもないので、短時間集中型で進めることが良いと思います。会議を切り盛りする人が不明確な会議って、うまくいかないですよね。最悪なのが「この会議なんだっけ?」となって、誰もそれにうまく答えられず始まる。
1)なにを意思決定していくための会議か不明確
2)そのための準備がしっかりされていない
3)結果、ファクトの整理も議論の方向性も各自の心の準備も全て不十分で意思決定ができない(もしくは生煮えになる)
意思決定については時間切れ、最低限の部分だけ決めるなど、「議論し尽くせず」に決めて行かざるを得ないケースは多発しがちです。
良い意思決定をするためには、会議が始まる前に決まると思っています。経営会議や取締役会でも同じ。
1)誰を参加させるか
2)アジェンダを何にするか
3)そのために必要な準備ができているか(※必要な情報整理)
4)論点を意識し多様な意見を引き出せるか
5)会議の目的を明確にし、最後にラップアップできるか(※積み残しがあればそれと次のステップを明確に)
最後の点は、何を明確にすれば意思決定ができるのか、を明確にしていくことが大事だと思っています。そうやって毎回ナローダウンしていかないと、発散型の会議で、意思決定に近いている風で時間だけが経過しているということになるように思います。
参考)
この準備やアジェンダが大事だよという話を経営の現場に照らしたnoteもよければどうぞ。
<取締役会アジェンダを見直せば経営力が向上する訳>
https://note.com/201707/n/nb0eff803f818コンサルタントの重要な仕事の一つはファシリテーションです。たとえ素晴らしい分析をして説得力のあるスライドを書けてもそれだけでは不十分
その場で決めるべきポイント論点を選り分け、場合によっては対立する意見を整理し、必要な結論まで導くというのは、もちろん色々なtipsもあるでしょうが、習うより慣れろの機能的な側面が大きいです
よく、如何にホワイトボードの前に立つかという言い方をしますが、会議の全体を仕切ると言う覚悟と勇気がないとなかなか最初の一歩が踏み出せないもので、それができるようになるかがコンサルタントとしての成長の一つの大きな段階になっています