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環球時報の別の記事は、米国がサラミ・スライシング(気付かれないように徐々に状況を変化させる方法)で台湾に対する支援、台湾との関係を強化していると非難し、表面上は中国が台湾周辺で軍事訓練を増加させているように見えるが、実際には台独派(台湾独立派)が米国などと連携し活動を活発化させているのが原因だとしています。中国は、思いどおりにならなければ暴力的手段を使うとし、それを正当化しているのです。しかし、日本や欧米が許せないのは、暴力的手段を使うことそのものです。
12日に台湾の防空識別圏に入った、14機のJ-16はJ-11(Su-27)の翼等を強化して爆弾等をより多く搭載できるようにした戦闘爆撃機であり、4機のH-6Kは6発のDH-10巡航ミサイルを搭載できる大型の爆撃機です。4機のJ-10戦闘機はエスコート(護衛)といったところでしょう。これらを、KJ-100早期警戒管制機がコントロールします。中国の軍事専門家が言うように、台湾を爆撃できるのだと能力を誇示し、脅迫しているのだと言えます。
環球時報の記事は、同時期にフィリピンのルソン島付近に米海軍空母「セオドア・ルーズベルト」が航行しており、米空母打撃軍に対する威嚇の可能性も示唆しています。Y-8対潜哨戒機は米空母打撃群を護衛する攻撃型原潜等を狙ったものかもしれません。
いずれにしても、米国が台湾との関係を深化させようとすれば、中国は軍事力を振りかざします。中国には台湾の意向は関係ないのです。軍事力を用いれば自らがより大きなダメージを受けると中国に認識させなければ、暴力的行為をやめることはないでしょう。中国が受けるダメージは、国際社会の中での孤立であり、軍事的に中国本土が攻撃されることです。そのために、米国は、軍事的手段も、外交的手段も、経済的手段も全て用いる「政治戦」を中国に仕掛けることになります。
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