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ミッシェル・バチェレ国連人権高等弁務官は"I fear the situation in Myanmar is heading for a full-blown conflict. States must not allow the deadly mistakes of the past in Syria and elsewhere to be repeated," と厳しい認識。
https://www.euronews.com/2021/04/14/myanmar-could-spiral-into-full-blown-conflict-similar-to-syria-un-rights-chief-warns
国連はそもそも限界の多い組織です。他方、定の国際社会のコンセンサスと(擬制でも)みなせる組織が他にありません。介入・関与についても、短期的に決着をつけるのであれば軍事介入しかありません。
おそらく、米国等の多国籍軍が本当に軍隊を投下すれば、ミャンマー軍が耐えられるとは思えません。軍事介入は国際法上でも議論が続く論点ですが、現時点では国連憲章7章に基づく措置が一般的です。そのためには当然、安保理決議が必要となりロシアと中国が合意する、少なくとも棄権する必要があります。拒否権を発動されればその時点で止まります。
国連の「授権(オーソライゼーション)」のない単独・複数介入はさらに非常に難しい問題を孕みます。派遣国は「他国の国民のために、自国民が命を投げうって戦闘する」となり、国内世論を説得する必要があります。仮に派遣するのなら確実に短期決戦をできる十分な兵力を派遣する必要があります。とすれば、コストも相当にかかりまります。そして、何をもって終結なのか。仮にミャンマー軍が主要都市から追いやれてゲリラ化した場合に、どこまで介入した国が責任を負うのか、まったくもって不明です。完全に抑え込むか和平をしない限りは、戦闘が継続するリスクが残ります。
そもそも、どの国が「正義」なのかという主観的な問題も残り、仮に米国と英国が介入をした場合に、中国やロシアも介入することを止めることもできません。国連による「授権」がないと起こる問題です。
バイデン政権が制裁に動く中で、中国との関係も考慮して日本政府の動き方が難しいのも分かります。
でも、第二次世界大戦時に迷惑をかけたミャンマーの惨状を見るにつけ、「弱きを助け、強きを挫く」というのは日本古来の武士道精神じゃないですか。
安倍さんが「美しい国へ」と言ってましたが、ここで動かないと「美しい国」じゃないですし、国民は日本への誇りなど持てませんよ。