Microsoft、音声AI老舗2.1兆円で買収 医療クラウド強化
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"ニュアンスは東部マサチューセッツ州で、約20年にわたり音声AIを手掛ける老舗だ。米アップルの「Siri」の基礎技術の開発で知られ、書き起こしソフトなどを販売している。近年は事業を売却・整理して医療業界向けのサービスと、金融機関や通信会社などへの技術提供に集中する戦略を進めていた。"
"両社は医療分野のAI活用で約1年半にわたり提携し、医師と患者の問診時の会話を聞き取って文書に自動記録したり、ビジネスチャットの「Teams(チームズ)」を使う遠隔診断にニュアンスの音声AIを組み込んだりしてきた。協業を通じて、20年12月頃から買収交渉が始まった。"
注目のコメント
ニュアンスと言えば「Deagon Dictation」。iPhone初期?に一番音声認識精度が良い、とスマホらしさを感じられたアプリ。現在は配信停止になってるらしい。
まさにAppleのSiriの元となった技術を開発したのもニュアンスと言われる。Siri自体はその名前を社名とした会社の買収など、複数の企業の買収とエンジニア獲得を通じて強化されてきて。
そしてニュアンスといえば、車載の世界。欧米のクルマ社会では音声認識とコントロールが早くに普及し、独り勝ちに近かったよう。現在はセレンスという会社がスピンオフし、そちらで事業をしている、と。
という中、残りの?ニュアンスは、病院向けのカルテ音声入力など、特に医療業界に特化したソリューションとして収益化。マイクロソフトとも協業してきた上での買収ということで、協業領域を拡げるのか、どこまで拡がるのか注目。ビジネスコミュニケーションを根こそぎ!という印象。これまで、テキストのデジタル化ツールとしてWord、Excel、パワポがありましたが、音声コミュニケーションのデジタル化ツールでも覇権を取るゾということなんですかね。GAFAMの中でもMicrosoftがこういう領域は得意だから負けないんでしょうね。SlackにもTeamsが追いつき追い越したみたいやし。自分の得意分野を踏まえつつ、時代に合わせてずらしながら勝負していく、というのは個人的にも見習いたいもんです。
マイクロソフトのデジタルアシスタント「Cortana」が歩んできた紆余曲折を鑑みてしまうのだが、今回の買収ではより具体的で確実な収益貢献が見込めるのではないか。
COVID-19によって期せずして「非接触ユーザーインターフェース」は医療分野で発展すべき領域になっており、何よりも同社が音声認識で約2700の特許を持っていることも、Teamsとの連携において大いに役立つ。
ちなみに同社は2019年の「Voice report」にて「デジタルアシスタントが検索領域で普及すると全てが変革される」と予見しており、医療分野のその先の青写真がどうしても気になってしまう。
【Voice report】
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