脳科学が解説、なぜ人は自分より優れた人が不幸になると喜びを感じるのか
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印象に残った2箇所を抜粋。
①自分がない(自己概念が不安定)人ほど、元来自尊感情も低く、人と比べて評価をすることでしか、自分の価値を見出せない(自尊感情を保てない)ということであり、「マウントを取る」と言われている現象の背景には、自尊感情の低い人による、下方比較を利用した自尊感情の保持があるのでしょう。
→会社でも人を小馬鹿にした上で自分の自慢話をしてくる人がいますが、「この人は自己概念が不安定なんだな」と思ってやり過ごすことにします(*´-`)
②自己を他者から独立したものとして捉える西欧文化と比べ、人とのつながりや調和を大切と考える傾向があります。そのため、日本人は概して社会的比較志向が強くなっていることがわかっており、
→西洋は一神教だから神-個人の契約。元々他者との区別がはっきりしている。
一方で日本はムラ文化。だから他者との繋がりこそ自分が社会的に存在する上で重要視される。
って、高校の現代文の先生からの教えが役に立つ!
ちなみにこれが理由で、私は日本の「ジョブ型雇用」はうまくいかないと思ってます…
注目のコメント
Frans de Waal博士の、「不公平を認識するサル」という有名な実験があります。
もらった石を返すという芸をしたら「キュウリ」という御褒美がもらえるように、2匹のサルをトレーニングします。この時点では、キュウリという御褒美でも、サルたちは喜んで芸をしています。
その後、片方のサルだけ、ご褒美を大好物の「ブドウ」に変えます。すると、その様子を見ていたもう一方のサルは、先ほどまで「キュウリ」で芸をしていたにもかかわらず、不公平な状況を認識して暴れ出します。あまりに、人間的なサルの様子を、こちらのムービーでご覧ください。
Two Monkeys Were Paid Unequally(1:30から動画開始)https://www.youtube.com/watch?v=meiU6TxysCg
この実験は、報酬の量というのは、他者との間での相対量として認識されうるということを意味しています。さらに、神経科学研究によって、少なくともサルの場合、「自分が得する事」と「他者が損する事」は両方とも報酬となっており、ドーパミンニューロンはその主観的価値に応答して活動している事が報告されています。
非常に残念ながら、この記事で紹介されているような情動は、ヒトを含めた霊長類にある種共通するものなのかもしれません。
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生理研の磯田昌岐先生のグループがこの研究分野をリードされています。「社会的報酬(social reward)」の神経メカニズムを明らかにした、非常に印象的な研究のプレスリリースを最後に引用させて頂きます。
https://www.amed.go.jp/news/release_20180918.html人と比べて優位性を感じることで、自分の価値を認識しようとする。
これはやめた方がいいですね。特に、人が不幸になって、価値を損なったかのように考えるのは論外。
ライバル意識を自分に向けて、自分を高めるのは悪くはないですけどね。
自分を尊重して、成長を喜ぶことができれば、人のことも尊重できるようになります。「シャーデンフロイデ」 https://amzn.to/2Gga6a1