武道にパワハラはつきものか 植草歩選手の訴えでわかったこと
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武道の世界でパワハラって、私は意外な感じがする。
ヘリゲルの「日本の弓術」(岩波文庫)を読んだことがあるが、日本の武道って、自己と外界の区別を克己して自我を克服するようなイメージがある。日本文化の根底にあるとされる座禅のイメージで、如何に自分自身の自我を克服するか、ということで、そこでは「強くなる」とか「勝つ」とかは、むしろ二の次、みたいなところがあると思っていたが。
むしろここでのバワハラの根底にある価値観は、偏差値教育とか、軍事教練とか、オリンピックで如何にメダルを取るかとかいう、日本の武道の意識に関係のない競争意識とか成功への功利的価値観が混じっているような気がする。
私は昔、球技とか学校の体育でスポーツは全般的に嫌いになった。運動会なんか大嫌いで、運動会が近づくと雨乞いをするような子供だったが。
友達から「林君は球技とか団体スポーツなんかより、武道とかの一人でやるスポーツの方がいいんじゃない?」と言われ、成程、人をよく見ている人もいるものだと感心したが、武道もこういう状況では、どちらにせよスポーツが好きになるということは、私の場合あり得ないことだったようだ。