ワクチン政策の巧拙が通貨価値に影響与える年に=唐鎌大輔氏
Reuters
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IMF見通しもそうでしたが、もうワクチン戦略の巧拙が成長率、金利、通貨の強弱にリンクしているのは間違いなく、IMFもはっきりとそれによるdivergenceに言及を始めています。21年も22年も日本の成長率が最低であることは、元々の潜在成長率や産業構造の違いを差し引いても、感染状況が相対的に軽微だったことを思えば不可思議です。政策(と恐怖報道)による不幸は無いとは言えないと思います。
これも、オランダから見ると違う感想を持ちます。日本の10万人あたりの感染者数は、ワクチン接種が進んでいるイスラエルよりも低いです。円安がワクチン戦略の巧拙とは思えません。
2020年に大コケした国の2021年成長率が高いのは当たり前。コロナ前の2019/10にIMFが立てた2021年度GDP見通しに対し、2021/4の予測がどう変化したかを見ると、日本は上方修正。コロナによる経済への打撃をG7の中で一番防いだとも思える予測です。
ワクチン輸出許可制度に対し、オランダが消極的とのことですが、そもそも内閣が1月に総辞職。3月に総選挙があったのですが、いまだに組閣ができておらず、誰の声かわかりません。住民の一人として言わせていただければ、欧州の犠牲者は100万人を越えました。東日本大震災の津波が50回来たようなものです。誰が報復を懸念するんでしょうか。
最後にワクチン・ナショナリズムですが、オランダ人は、コロナで医療崩壊が近づいた時、ドイツなどの近隣諸国が、患者を受け入れてくれたことを忘れません。各国コロナに苦しみながらも、現場では国を越えて助け合いました。
日本に同じことができるでしょうか。