日揮、米原発建設に参加 次世代小型炉で日米連携
日本経済新聞
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前提として、SMRは元来「中小型炉」の略称とされてきたが、現在ではSMRは「小型モジュール炉」の呼称とされることが一般的。2010年代後半頃から多様な型が開発されていていて稼働しているものはあるけれども、市場に出る段階にはない。日本企業は本格参入できていなかったので、これを機に、原子力技術を安全保障の観点から重要視する米国との連携が強まり、将来的には中東欧を中心に他国と攻防戦が繰り広げられるかもしれない。
課題としては、現地製造ではなく工場生産できるので生産コストが抑えられると一般的に言われるけれどもそこまで抑えられるかという点と、量産されるからこそ一層重要となる安全基準・許認可制の確立ではないか。
推察される主要国の動機が異なるのも面白い:①米国→安保、電力需要と脱炭素の両立、②カナダ→遠隔地でのエネルギー源(米加は国土が広大)、③英仏→原潜技術などで米と共に追随を許しておらず、安保とエネルギー源の双方から関心、④中国→離島・極地・宇宙などでのエネルギー源。日本では医療などに活かされることも期待。今後、日本で原発の新規建設が起こる可能性は高くはないが、カーボンニュートラルを実現するために不可欠という話になれば、小型モジュール炉しか選択肢はないように思われる。そのための備えをしておくことは意味があると思う。
この形式のコスト競争力含めて気になる。記事にある数値で考えると、単位キロワットあたりのコストは1/3ほどになる。実際に作ってみて初めて分かる点ももちろん出てくるだろうが、構造的に安全性も上がりコストもこのように下がるのであれば、安定電源として将来期待できるか。