この連載について
「ステークホルダー資本主義」が、注目されている。従業員、地域社会、取引先、株主と企業活動を支える多様な関係者(ステークホルダー)に、バランスよく配慮することを目指す。この考え方の浸透により、働き手は勤め先の経営が健全かをジャッジする審判役にもなる。すると、我々の仕事はどのように変わるのか? 識者とともに、新しい資本主義のあり方や、持続可能な働き方について考える。
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精密小型モータ、車載用製品、家電・商業・産業用製品、電子・光学部品等の製造・販売を行う。特にブラシレスDCモータやHDD用スピンドルモータ等、多数製品で世界シェア首位を有する。
業種
モーター
時価総額
3.70 兆円
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婦人下着で国内首位。「ワコール」「ウィング」など主要ブランドの卸売が主力。下着通販・小売のピーチ・ジョンを子会社に持つ。パンデミックを契機に、ASEANへの生産シフトを加速。
業種
下着・靴下
時価総額
2,318 億円
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制御機器・FAシステム、電子部品、医療機器の製造・販売を行う。制御機器や駅務機器、住宅向けソーラーパワーコンディショナで国内トップシェアを有するほか、家庭用電子血圧計、リレーは世界シェア首位。
時価総額
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高速液体クロマトグラフが主力の分析・計測機器大手。その他、診断用X線装置などの医用機器や航空機器、産業機器も展開。
時価総額
1.29 兆円
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自動車計測、科学計測、環境・プロセス計測、医用計測、半導体計測等の「はかる」製品・技術を提供。エンジン排ガス計測システムでは世界シェア80%。製造拠点は国内、欧州、米国、アジアに分散。
時価総額
6,833 億円
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素材から部品・デバイス、機器、サービスやネットワーク事業まで、多岐にわたる事業を展開。ファインセラミック技術がベース。情報通信、自動車、環境・エネルギー、医療・ヘルスケアが重点市場。
時価総額
3.13 兆円
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「アメリカでぼろもうけした人は、寄付で罪滅ぼし」
「ほんまもんは、コストがかかる」
「どうしたん?」の声掛けによる京都の相互監視システムは社外取締役の役割を果たしていた
「京都に文明開化はない。東京は文明開化から脱していない」
など名言も連発で、とても「おもしろおかしく」読ませていただきました。
言い換えると、難しいカタカナワードは置いといて、日本企業として、当たり前のことを当たり前にやることを、まずは考えるべきではないか。
その観点から、この10年、ずっと京都企業に注目してました。
京都企業が強いのは、
・独自性
・反骨精神(京都企業は絶対に本社を東京に移しません笑)
などなど、
数多くの要因があると思いますが、私が注目するのは「京都式コーポレート・ガバナンス(企業統治)」。
京都では、企業経営者が頻繁に交流することで知られています。
商いの道を外していないか?本業をおろそかにし、投機的なビジネスにいそしんでいないか?
交流を通じて、このように、経営者同士がジャッジし合っていると思えたからです。
こうした伝統や流儀は、ある面で「ルール」。
それが、経営者自身でセルフジャッジする「規律」を植え付けているのでは。
そうした問題意識(私のライフワークです)の下、「京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか」の著者でもある堀場厚さんに。京都流の「ステークホルダー経営」、「コーポレート・ガバナンス」、「利益の意味づけ」、そして「パーパス経営」について、おもしろおかしく語っていただきました。
それは時に面倒で鼻につくこともあるのだけど、だからこそ生まれる責任感や、結果としての継続性(サスティナビリティ)に繋がる。
京都は閉鎖的だと言われる。よそ者には優しくないし、私も社会人駆け出しの頃、口座を開いてもらうまで本当に苦労した。
が、本当に閉鎖的なのか?
学生時代に4年間過ごした京都は、よそ者の私にとっても心から快適な場所だった。「学生さん」(京都人は親しみを込めてこう言う)と呼ばれては、店でもバイト先でも本当に良くしてもらった。
ちなみに京都市内の学生の数は当時の京都市の人口約100万人に対して20万人。実に2割を占めていた。
経済的にみても無視できない存在であったわけだが、それに加えて京都人が「学生さん」を厚遇したのは、彼らが未来の宝だという意識があったからだ。
街全体で、何十年も先に返ってくるかどうかわからない「投資」をしているわけだ。
多様性も然り。饅頭屋、着物屋、大手電子メーカー、運送屋、花札屋、パンツ屋…(どの表現がどの企業を指すかはご想像にお任せするが、京都ではこう言われていたりする笑)
実に多様な人や企業が混在しているわけだが、コラム内でもある通り序列を決めるのは規模ではなく、歴史なのだ。
継続することの難しさを知るからこそのリスペクト。だから、その企業が続く限り、序列は永遠に変わらない笑。
表面的な面倒臭さの裏に隠れた、一貫したこだわりと計画性。
そして揺るぎなく本質を貫き通す強さ。
歴史や文化と言ってしまえばそれまでなのだが、あらためて京都に学ぶことは多いと感じる。
そういえばしばらく行ってないな。
そうだ、京都行こう。
言うなれば、会社は南座のようなもんかもしれませんね。世の中から求められ、世の中に嫌われず、あの人やなきゃあかんとファンから思われるように、何世代にも渡り技を伝承していく集団のいる舞台。
そんな経営をしていれば客にも地域にも社員にも株主にも愛される会社になりそうですね
営業利益率10%というのは単に製品が良いだけではなく、値付けがしっかりできていることの表れでしょう。三方よしというのは顧客や株主に媚びることではないというメッセージも受け取りました。
ステークホルダー資本主義もESG経営も言葉としてはポッと出てきた印象がありますが、なんてことはなくて日本の道徳観からすれば、ごくごく当たり前にあった概念を現代風にナウく言い換えたに過ぎません。
長く事業を続けることは伊達じゃない。
ほんまもんはコストがかかる。
じっくりやらなんとほんまもんは生まれない。
ステークホルダー資本主義もESGを経営も要するに「長期的な事業価値の創造」です。
投資銀行時代は目先の利益や株価ばかりに一喜一憂する金融(株主)資本至上主義みたいな考え方が心底肌に合いませんでした。
でも近江商人の「三方よし」や渋沢栄一の「道徳経済合一説」という先人から受け継いだ財産を持っているはずの日本企業の方が「来年の売上計画は・・・」というつまらない話しかできなくなってしまいました。
一方、近年では、特に欧州で「じっくりやらんとほんまもんは生まれない」経営を実践している企業が多い印象です。
そんななかで本当におもしろおかしいのですが、京都というのは日本の中でも異質でキラリと光る企業が多いですよね。京都で創業し、東京マーケットをすっ飛ばして海外へ直接出ていく企業が多いのも京都の特徴です。
”良いものというのは、世の中にそう多くは存在しません。ということは、ほんまもんを提供してくれる協力会社は限られているということです。このような協力会社は、単に部品を納めるだけでなく、当社に新しい技術やアイデアも提案してくれます。決して下請けではなく、俗にいう「パートナー」です。”
京都にはオーナー系の会社も多く長期的な視座で独自の価値観を持っていることもサステナブルで高い収益を生み出す経営に繋がっているのだろうなと思います。一攫千金ではなく着実に積み上げたものは簡単には崩れませんし、また崩れるかもしれないという危機感の持ち方も違うように思います。
コンサルタントをしていた頃に今回リストにあるような京都企業クライアントを担当していましたが、「あ、自分すごく見られているな」という経験が沢山ありました。直接的なクレームをせず、「なーんかちょっとちゃう気がするんですよねぇ…」みたいなコメントが多かったような記憶があります。
京都式経営と多様性はどう共存するのか?という視点でもう少し聞いてみたいな。ここが成長の肝な気がします。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E6%B1%9F%E5%95%86%E4%BA%BA
記事内容の本質とは関係ないと思うのですが、妻が滋賀出身で少し調べたことがあったので、冒頭から違和感を感じてしまいました。