【完全図解】誰もが主役。「ステークホルダー資本主義」とは何だ
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スタートアップは産業界のカナリアとも呼ばれますが、確実にこの「ステークホルダー資本主義」の波がものすごいスピードで押し寄せていることを感じます。肝は、さまざまな市場の選び手の価値観や基準が恐ろしく変わってきている、ということではないでしょうか。
使い手(ユーザー)に選ばれる、働き手(ワーカー)に選ばれる、投資家(インベスター)に選ばれる。製品市場や労働市場では間違いなく世代の価値観の変化が競争力に大きく影響していますし、資本市場ではSDGsやESGの文脈で投資の基準が変わりゲームチェンジが起こっている。対応しない企業はヒトやカネを調達できず競争力を失っていくと思います。
資本主義のアップデートは、古くて新しいテーマ。1930年代に破綻をみせた全体主義(cf. ヒトラー)、1980年代にいちど崩壊した共産主義(cf. ソ連)、2010年代に限界が叫ばれ始めた自由主義。トランプやブレグジットで提起された民主主義への懸念や、ピケティの著作でも指摘された所得格差に象徴される自由主義への疑問。
これからどうなるのか、現時点で明確な解はないですが、自由の意味を問い直すことは重要ですし、資本の定義を変えることは重要だと思います。個人にとって自由の手前にある自律と自立、企業や社会の豊かさを定義する資本の意味の変化。そのあたりにヒントがあるような気がしてなりません。今まさに問いかけたいテーマであり、必読の特集。
注目のコメント
良記事。「働き手こそシン・資本主義の審判」という点に特に共感しました。個人が発信力を増す今は既にガラス張りの時代で、今後はそのガラスすら無くなるのではないかと感じます。
SDGsウォッシュ、グリーンウォッシュは通用しないし、それは従業員が1番わかります。正直で誠意のある経営、コミュニケーションが最も大事なのだろうなと改めて認識しました。
特にこれからのアメリカの動きに注目したいです。これまでの時代時代において学びと変化と成長をし続けた国。今、会社に必要なスキルがない社員は辞めてもらうように仕向ける。労働組合を作らせない。「出来ていない」ことは徹底意的に隠すーー。
新自由主義の権化のような会社では当たり前のように行われていたことは、ステークホルダー資本主義ーー従業員、地域社会、取引先、株主と企業活動を支える多様な関係者(ステークホルダー)に、バランスよく配慮することを目指すーーが当たり前になれば、通用しなくなるでしょう。
優秀な若手は、差別や環境への無関心はもとより、見せかけの目標達成や、実態のないパーパス(企業理念)なども見抜く力が強くあります。だったら、達成できていないことは「伸びしろ」として開示し、その対応策を示す方がいいという考え方には共感します。
働き手は、重要な経営のリソース。だからこそ、雇用主とフェアなトレードができるように、我々自身が、勤め先の経営が健全かをジャッジする審判役にもなるーー。本日から5日間に渡り、シン資本主義時代後の会社、仕事、働き方などについて識者とともに考えてゆきます。「透明性」と「一人ひとりがリーダーであること」が、ますます重要だと痛感します。
透明性を増すことで、外部のステークホルダーもですが何より従業員のモチベーションへ繋がります。そして、「一人ひとりがリーダーである」企業は、とにかく強靭です。一人ひとりがリーダーとして輝く職場で、なりたい自分への成長も出来る企業は、さらなる可能性へ繋がります。
さらに、エシカルであることやフェアトレードは、重要な要素。これから企業は単に会社を良くすることを超えて、社会を良くする力があることをさらに求められていきますね。