「30年内に震度6弱以上」確率が東北上昇、太平洋沿い高く 地震動予測地図
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2018年6月にも公表されている図でしたが、今回は2020年1月現在での評価として、関東地方の複雑な地下構造による影響を反映したり、東北地方における東日本大震災後の余震活動の状況を加味して、確率にアレンジを加えて公表されたのが今回の図になります。基本的には、発生間隔(数百年など)の評価が進んでいる太平洋側の海溝型地震についての確率が高く出る傾向があり、内陸部の断層による地震は局地的な上に発生間隔も長い(数千年から数万年)ために確率としては低く出る傾向があります。確率が低いから強い地震はなく、安心だということにはなりませんので注意が必要です。
また、たとえば先月に東北地方で震度6を観測する地震がありましたが、だからこれ以降に強い地震が発生する確率が下がった、というわけではありませんのでご注意ください。
今後30年で震度6弱の確率が26%以上などと言われても、ピンとこないという方が大半だと思います。これは、地震という短くても百年単位、長ければ数万年に一度の現象に対して、最も細かい時間の解像度が今後30年以内、というものだとご理解ください。目的は、地震があるのは大体何年後なので、それまでに対策を進めてくださいというように具体的に示すものではなく、自治体がどういった災害を中心にハザードマップや避難計画を作るべきなのかを考えたり、耐震設計を考えたり、損害保険の料率を算出するのに使われたりしています。
改めて言うまでもありませんが、日本は古来大陸の沿岸部であったものが、海洋プレートに押されつつ、それに負けじと拡大した日本海にも押され、両側から圧力を受ける中間管理職のような立場にあり、ストレスが非常にかかり岩盤にもたくさんの断層が走っています。プレート同士の衝突境界はもとより、そうでない場所でも局地的な強い地震はいつ発生してもおかしくありません。震度6程度の地震は、いつ発生してもおかしくないという考え方で備えておく必要があります。海沿いでは、揺れだけではなく津波のことも十分考えた対策をお願いします。マンションの3階に住んでいるのですが、停電すると給水ポンプが止まり断水してしまいます(水道の圧力を利用して4階くらいまでは、ポンプが止まっても水が届く仕様のマンションもあるようです)。
災害に備えて、ともかく水は多めに備蓄しています。水さえあれば1週間くらいは生きていけるはずなので。先日のWeeklyOchiaiでも取り上げられたとおり、首都直下地震はいつ起きてもおかしくないと言われており、南海トラフ地震は今後30年発生率80%以上だと言います。
改めて防災意識を高めておきたいですね。
私も家具業者の端くれとして一言。
家具の転倒防止は常にメディアでもよく言われていますが、正しい対策が取られていないお宅も多くあります。
今一度ご自宅の家具をチェックしてみて下さい。
[地震対策 家具の固定 (埼玉県)]
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/bousaitaisaku/kagunokotei.html
転倒防止策としては金具の取り付けが最も効果大ですが、壁に穴を開けたくないという事情から突っ張り棒や耐震マットの使用が実際は多いです。
ただ、これだけでは震度6以上の大きな揺れには心許ないのでできる事なら金具固定が望ましいです。また取り付けには壁面内の間柱を狙って付けなければならず、DIYが苦手な方や高齢者には少々大変な作業かも知れません。
自治体が無償でやってくれたり、家具業者、工務店、ホームセンターで行ってくれるところもあるので相談してみて下さい。