日本人の知らない経済政策「PGSを増やせ!」
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「労働生産性は、1人の労働者がどのくらいのアウトプットをしているかを見る指標」
便宜的にはこれでもいいが、厳密に言えば労働時間当たりで考えるべきで、高齢者や女性の非正規雇用が増えた日本では、彼らの労働時間が少ないのであれば、人数当たりの生産性は当然低く出る。
「非正規雇用者や最低賃金に近い低賃金で働く学生、高齢者が多かったので、生産性の低い労働者の構成比率が高まり、そのことが全体の労働生産性を低迷させることになりました。これは現実に起きた、まぎれもない事実」
まあ、そうなのだが、労働時間の少ない労働者を労働生産性が低いというのはミスリーディング。
「2011年に発表された「Growth and Productivity: the role of Government Debt」」
ロゴフらの研究は後に単純ミスが含まれていて、国債と経済成長との負の関係は確認できていない。
「「生産的政府支出」とは民間企業の生産性に影響を与え、経済成長に貢献する支出を言います。その中には、インフラ投資や教育が含まれます。「非生産的政府支出」とは、簡単に言えば、社会保障費のような「移転的支出」を指します」
まず、政府の需要は政府が実物を購入する場合を指し、国債は移転的支出を含むことには注意が必要だが、案外区別していない人が多い。
しかし、生産的政府支出は先進国ではあまり残っていないのではないだろうか?(生産的政府支出は、ここではGDP成長に貢献するというものである。GDPを成長させるだけが政府の需要の目的の全てではない。)そんなに簡単なことなら、これだけ国債発行を蓄積した日本ではとっくにやり尽くしたか、政府がそういう支出を見出すことは難しいか意思がないかのどちらかだろう。実際アベノミクスの成長戦略はこの8年くらいの間のGDPへの成果はないし、この意味で注目される案件があったとは思えない。
日本は十分経済的には先進国になり、高度成長期以前なら例えば東京大阪間に高速道路や高速鉄道を一本通すことの経済成長への貢献と、今リニア新幹線の開通で東京大阪間の人の移動が3時間から2時間に短縮されるGDPへの貢献は、いったいどのくらいのものか?
菅政権に限らずだが、この政権は特別できっと生産的政府支出を見つけて良くやってくれると言われても、これまでの政権と違うと信じる理由は私にはない