スエズ運河の座礁船、所有者と保険会社に数百万ドルの賠償請求も
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注目のコメント
船会社出身の者としてコメントします。
座礁の場合、通常は運航時のナビゲーションミスが原因です。特にスエズ運河は浅瀬で有名で座礁しやすい海域でもあります。
ナビゲーションミスに寄る座礁の場合は責任は所有者ではなく、リース契約先且つ運航会社の台湾船社Evergreenに有ります。
因みに海商法では単位当たりの有責のバーが有り、保険を掛けていても支払い上限が有りますので無尽蔵に払われる訳では有りません。
ただ、現在のコンテナ船は大型化により積載量が10年前の倍以上の船も増えていますので賠償額も跳ね上がっているでしょうけども。
追記: このケースはタイムチャーター契約(船員手配や船の維持管理は船主責任)とのプレスリリースが出ていましたので、船主責任になりそうですがその為に保険に入っているので会社が傾く様なことにはなりません。
強風の場合逆方向に舵を切るものですがこの船だけ煽られるのは不思議ですね。制御不能だったのでしょうか。追記
ごめんなさい！！よく見たら裸傭船ではなく、定期傭船(time charter)でした！！なので、保守点検や維持管理責任は日本の船主側にあります。いずれにしても保険には入っているでしょうが。野良ピッカーということでご容赦下さい。。。
https://www.evergreen-marine.com/news/202103/CMS_NEWS2021032500007926_20210325063539_2A394B80AA324A27A7864E61FE2B206B.pdf
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正にこのEvergivenに貨物載せてるone of the当事者の私が通りますよ。傭船契約に目を通したことあるピッカーは一握りでしょうね笑。
2004年の10万トン級オイルタンカーのスエズ座礁も3日で封鎖解除となっているので、今回もまぁそんな煽られる様なインパクトもないのでは？？ただちょうどコロナ禍で中国出しコンテナが不足し(バックホールが返ってこない)、中国-欧州航路が慢性的に詰まっていた中での追い討ちではありますが。
Reuterは砂嵐と強風による操縦不能が原因と報道していますが、どうもエンジントラブルでコントロール不能に陥った船体が慣性&海流に流され座礁したらしい、という情報も入ってきています。正栄汽船はbareboat charter(裸傭船)でEvergreenに貸与しているはずなので、本船の保守管理責任を負うのはEvergreen。エジプト当局の請求はまず一義的に船主に行くでしょうが、正栄汽船は粛々と傭船契約に基づきback to backでEvergreenに繋げば良い。そしてEvergreenは船舶保険とP&I保険に繋ぐ。100%カバーにはならないでしょうが、かなりの部分は回収できるはず？ただ、エンジントラブルの原因が船の設計上の瑕疵にあると判明した場合は、船舶保険が免責になるので船主と製造者(共に今治グループ)も損失を被るでしょう。
そして荷主は貨物保険でCIFバリュー×110%(遅延により破棄する場合)と遅延損害を保険会社に請求。こういう時に金銭面のロスは保険でカバーされるものの物理的にモノがショートする企業に様々なルートでモノを手配するのも商社のお仕事。数百万ドル＝数億円。物流業界へのインパクトははるかに大きいのだが、具体的に何について、どういう根拠でなのだろう？あと、保険をかけるのはリスクを下げるためで、所有者と保険会社を混ぜられても…保険が何を対象にしているのは契約と座礁の要因にもよるだろうし…
＜追記＞皆様、コメント有難う御座います！特にYamagataさん、Kenjiさん、Schenkoppさんのコメントをご覧頂きたい！
なお座礁からの復旧作業は、昨日時点の報道より芳しくなさそう。週末の満潮ピークでの作業がうまくいくとよいが…
https://newspicks.com/news/5712964
＜追記終＞
＜追記2＞状況については、下記2つが詳しめ。併せていくと、8隻のタグボートで引っ張ろうとして失敗、また今後は4-5隻追加して引っ張る予定。併せて周囲の土砂を取り除いたり、次のステップはバラスト水や燃料を抜いたり、浮体設備を使うなども検討されている模様。
今週末の満潮ピークでできないと、さらに12-14日後になる可能性。
https://bloom.bg/3rjq1uV
https://cnn.it/2QroW7p
＜追記2終＞
