【完全理解】とまらない最高益1兆円の秘密
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うーん。そもそも、パナソニック vs Sonyの話でこのコメントは何だと思うが、
何度読んでも、『PS plus』 会員数4500万人を持って、ソニーはゲームのサブスクリプションサービス(リカーリングビジネス)に成功しているというのは、現時点においては語弊がある内容だと思う。
実際、これで収益があがっているのは真実であるのだが、『PS plus』 というサービスは、(いくつかサービスはあるものの)中心の提供サービスは「PS4でオンラインでマルチプレイできる」ことであり、「コンテンツが遊び放題」となるような今どきのサブスクリプションとはちょっと違う。どっちかというと、年間修理サービスとかに近いと思う。
(※一部フリータイトルもあります。)
正直、オンラインプレイに金を支払わないといけないこと自体が携帯でゲームを遊んでいる、もはやゲームユーザのメインであると呼ばれる層にとっては、意味が不明な仕様だと思うし、PSに親しんできた世代ではない次の世代にとっては、受け入れがたいものだと思う。(フォローをすると、サービス開始時は画期的なサービスであった)
一方、真に比較すべき「コンテンツが遊び放題」としてのサービスは、『PS now』 の方であるが、こっちはライバルの『Xbox Pass Gold』に会員数で大幅に負けている状態がずっと続いている。
正直な話、今後、将来的なビジョンという点では、Microsoftの方が良さそうで、SIEは出遅れていると感じる。
今年は、Sonyにとっては幸いな年であったし、また、PS5のリリースもおおむね世界中で売れているし成功であったので、まだ大丈夫ではあると思うが、将来的には中々危ない状況が来ているのではないかと感じる。
※追記:指摘にあるように、コンテンツの育成という意味では、今後もかなり安泰な印象は受ける。昨今、新規IPの育成という意味では、既存IP以外ヒットがでない傾向において、『Ghost of Tsushima』という完全新規IPをヒットさせられた意味は大きい。
(『Fate Grand Order』の「Delight Works」は若干落ち目な気もするが、当たるも八卦あらぬも八卦であるこの業界でヒットを引き当てているあたり投資力が高い)
注目のコメント
Sonyの時価総額が14兆円を越えており、2000年代初頭のころに迫る、過去最高の水準にあります。とりわけゲームのサブスク化と、半導体の継続的な投資リターンによって、いかにキャッシュを創出できるようなったのかを、グラフなどで解説します。
ただ一方で、韓国のサムスン電子は、いまやトヨタ自動車の2倍ちかい50兆円前後。アップルについては、200兆円超。ソフトウェア、モバイルという市場を落としたSONYの建て直しが、グローバルでみると、どれだけ大きなバリューを取り込めなかったかも同時に理解するべきでしょう。すごく新しいことをしているように見えますが、実際は極めてオーソドックスなPPM。好循環を実現できたきっかけは負け犬の整理だけでなく、ゲーム事業をストック型にできたこと、そして財務と事業がかみ合うーリスクのあるプロジェクトはリスクマネーで支えるーことだと理解しました。ただ、財務があまり強くなるとカルプCEOいわく「財務がいつの間にか会社の中心」になったGEのようになったりしますので、この先注視していきたいと思います。
ソニーのPSN事業がリカーリングビジネスとして軌道に乗せられた背景には処理能力向上や一般家庭での高速ネット普及、通信速度向上がある。また、HDDからSSDに切り替わっていき、ローカルストレージのコストが下がってきた。PS3時代にはパッケージソフトが売れていたし、HDDは20GBか60GB。ソフトをDLで買ってもすぐ容量がいっぱいになるから外付けHDD必須だった。今はPS4で1TBだ。ゲームをDLするだけなら結構余裕がある。1-2時間もすれば最新ゲームがDLできて、サクッとプレイできる。店に買いに行く必要もない。
ソニーがPS3時代にやりたかったことにPS4時代にようやく周辺のハードウェア技術やインフラが追い付いたともいえる。今では、PS Nowで定額でいろんなゲームソフトやり放題みたいなプランもある。
一方、音楽事業ではどうしても配信ではデファクトになれなかった。ヘッドフォンやイヤフォン、音楽の版権では強力にシェアを確保しているが。映画でも配信などでは不調、一方、作品製作面ではスパイダーマン様様であるが、ヒット作もある程度確保している。
ソニーを過去に追い詰めたのはPS3向けのCellという半導体だ。過剰な投資に苦しみ、赤字でハードを売りさばいていたのは有名な話だし、どうやってCell事業をSellするか、というのもまた苦しい事業判断としてあった。
また、イメージセンサーだけでなくカメラモジュールも手掛けていたが、事業売却して、イメージセンサーに集中した。一部の高付加価値なカメラモジュール事業は残そうとしていたが熊本地震でその希望は潰えた。
TV事業では4番手まで落ちているが、利益を確保、まだ北米などでも三星やLGとの戦いに生き残り、売場を一定キープ出来ており、高付加価値ブランドとしてなんとか生き残っている。
吉田CEOはCFO就任以降、まさにお金をどのように使うか決めてきた。妥協は無かったし、容赦なく閉じたり売ったりして、逆に買う方も積極的に事業を買い、提携してきた。そこに「ものづくりガー」とかそういうノスタルジーは無い。それでよかったと思う。企業経営者は業績という結果のみで判断されるべき。
吉田氏は大変細かく現場までリーチしているとも聞く。吉田氏こそまさにソニーの中興の祖だと思う。