NY株反落、308ドル安 新型コロナ懸念が再燃
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欧州では新型コロナウイルスが収束せずドイツは昨日、変異ウイルスの拡大を受け、現行のロックダウンの期限を延長し、イースター休暇中は規制を一段と厳格化すると発表しました。フランスやイタリアは前週、一部地域で規制強化に動きました。
世界的な新型コロナウイルス感染第3波の拡大や、変異したウイルスの感染拡大に嫌気され、米国では新規感染者数の下げ止まりが見られるものの、感染防止策の緩みへの不安が出ています。
株式市場では、経済活動の正常化期待が後退し、金融株やエネルギー株や、経済正常化で恩恵を受けるレジャーや航空関連株など景気変動の影響が大きい景気敏感株が売られました。
また、英製薬大手アストラゼネカ製ワクチンに対し、米国立アレルギー感染症研究所が臨床試験結果に疑義を呈したり、一部で副作用が懸念されたりしていることも投資家心理を冷やしました。
米商務省が昨日発表した2020年の経常収支は、赤字が34.8%増の6472億ドルと、リーマン・ショック時の2008年以来、12年ぶりの高水準に達しました。
新型コロナウイルス感染拡大でモノと移動とサービスの提供が著しく阻害されたことが響いた模様です。各種経済指標から、2021年第1・四半期に貿易の回復が継続することを示唆していますが、パンデミックはまだ終息しておらず、サプライチェーン(供給網)が進展を阻む中、コロナ禍前の水準に戻るまでに時間がかかると見られてます。
引けにかけて、原油価格の下落、北朝鮮が短距離ミサイルを先週末に発射したとの報道を受けた地政学的リスク上昇への警戒感も強まったことや、バイデン政権が検討するインフラ投資などを含む新たな財政出動に合わせ、法人税率引き上げや富裕層への増税が議論されていると伝わったことで相場の重しとなりました。
3/23は株価底打ちの一周年記念日でした。経験則ではブルマーケットはもう少し続く見込みですが、2年目の上昇率は前年に比較してマイルドなものになりやすいです。市場関係者は今年度末までにS&P500は月曜日の終値から4%増を予想してます。
いずれにしても、1-3月期はミクロ・マクロの予想外の回復が株価上昇の原動力でしたが、4-6月期はそれが持続可能なものか否かがのテーマです。企業収益の動向により今年後半の市場の方向性が見えてくると思われます。