二酸化炭素を高速処理する装置 東芝が開発 年間1トン変換可能
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別のニュースによると、ごみ焼却場から排出されるCO2をまるごと資源化することを想定しているとのこと。日本における廃棄物処理によるCO2排出量は、総CO2排出量に対して約2%、焼却施設からの排出はその95%程度を占めると推計されているからこそ、ターゲットとして設定しているのでしょう。
しかし、廃棄物の焼却に伴い発生するCO2の排出係数をみると廃プラでは2.55 t-CO2/t程度です。一日当たりの処理能力を仮に100トンとすると、一日255 t-CO2くらい発生すると試算できます。このために各施設で十分な効果を得るためには、「年間1トンの二酸化炭素処理」から、革新的なスケールアップが求められます。なお既に、焼却時に発生する熱回収とは別途、二酸化炭素を分離回収し有効活用している焼却場もあります。
いずれにせよ現在、本ニュースで取り上げられたようなカーボンリサイクルや人工光合成は、水素と同じくらい時のワードとなっており、カーボンニュートラルを実現するために一躍注目され期待がかかっているのは間違いありません。
関連記事:https://www.asahi.com/articles/ASP3M7HTSP3MPLBJ00G.htmlCO2をCOに変換し資源化する技術は、処理速度が遅く社会実装に時間がかかると言われていた記憶です。今回のニュースは、処理速度の大幅向上と大規模化に成功され、実用化に向け大きく前進したという点がポイントかと思います。
東芝は昨年、石炭火力の新規建設からの撤退、再エネ関連への集中的投資を表明しています。CO2からCOを生成する際の電力にも、当然再エネを用いる計画でしょう。
生成された資源はジェット燃料などとしても利用されるとのこと。コロナ後の航空業界の需要回復に間に合うか、航空燃料のサプライチェーンを変えていけるかですね。ちなみに、自動車が生産され廃車されるまでの一生で、1台あたり数十トンのCO2を排出するそうです。
EVは本当に環境にやさしい? 独ADACが総CO2量を試算
https://kurukura.jp/news/180412-7.html