パナソニック、プラズマ技術で高性能断熱ガラス
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プラズマディスプレイの技術者がきちんと過去の真空技術を転用してガラスメーカーのAGCとも組んで真空断熱ガラスを開発、という美しいストーリー。安物ではなく、きちんと高付加価値事業に育てられそうというのも良い。家や建築、住設関係はパナソニックもきちんと出口がある。(勿論事業部が違うから簡単ではないんだろうけど)
パナホームで、国内は販路がありますね。
薄い点を活かして、複層ガラス後付けの市場なんかもありなのかもしれないですね。(分厚い複層ガラスは、サッシが合わなくて後付け出来なかったりする)
うちはまさに、別メーカーさんのものですけど薄手の複層ガラスに変えたクチですので。パナソニックのプラズマディスプレイ技術、尼崎工場に950億円もの巨額投資をしながらも、液晶に敗退していった歴史を知る者にとっては感慨深いものがあります。
当時40インチを境に大型はプラズマ、中小型は液晶とされていましたが、結局液晶がプラズマを駆逐しました。1インチ1万円の壁を液晶は超えられないだろうということで、大型はプラズマ、とされていました。もう20年近く昔の話です。
プラズマテレビ用ガラスについては、旭硝子の高歪点ガラスAN100が使われていました。封止材やピラー、さらに真空引きと多面取り技術などが、パナソニックの高性能断熱ガラス開発に生かされたという、物語に胸を熱くしています。
真空断熱ガラスは、日本板硝子のスペーシア(真空層0.2mm)が先行してたようですが、パナソニックの意地でしょう。超低温封着材による強化ガラスの採用や透明ピラーの開発などは、実際にプラズマテレビを生産していた知見が生きています。
一般的な断熱ガラスは乾燥空気、アルゴンガスを中空層に封入しています。
真空は熱を伝えないので、断熱性能は高くなるので、断熱ガラスの厚みを抑えることができます。
特に感心したのは、透明ピラーの開発です。近寄って凝視しないと存在がわからないというレベルです。ピラーの材質や配置なども断熱性能に影響するので、最初から透明ピラーを開発しようとしたんでしょう。将来はすべての仕様に透明ピラーが使われるかもしれません。
余談)強化ガラス仕様には排気孔があるとのことですが、これはマザーガラスのサイズかプロセスが影響しているのかもしれません。